脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『ラヴクラフト全集4』

http://yaraon-blog.com/archives/108899
日本人の作るコミュニティは何故か新規に非常に排他的なんですよね。貴様らみんな京都人か。


 高校の関東同窓会に参加!したはいいんですが、見事に上下2学年参加なしの完全ボッチ。そりゃあ30代半ばの連中は、普通は月曜の夜からこんなとこ来れるほど暇じゃねーよなあ。


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シレン進捗

  • こばみ谷クリア

ラヴクラフト全集 (4) (創元推理文庫 (523‐4))

ラヴクラフト全集 (4) (創元推理文庫 (523‐4))

其れはまるで御伽噺

宇宙からの色

絵をたとえにすれば、何か遠近か明暗の決定的な要素がまちがっているかのような、いささか非現実的でグロテスクなところがあった。(中略)サルヴァトール・ローザの風景画か、怪奇小説に付されるような禁断の木版画に、あまりにもよく似ていた。


 これぞコズミックホラー!何とも名状しがたい悍ましさと人間の無力さが秀逸。初めて読んだラヴクラフト作品がこれでよかった。

眠りの壁の彼方

 夢、そして夢が属する曖昧模糊とした世界の、ときとして途轍もないものになる意味について、人類の大多数が思いをめぐらすことはあるのだろうかと、よく考えることがある。


 これまた別の意味で何とも名状しがたい・・・。こういう大外れの作品読むと、本質的にはラブクラフト御大は小説家としては下手糞な部類なんだなとあらためて。

故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実

 ジャーミン家の者はたいてい妙に不快な容貌をしていたが、それがアーサーにあってはことさら顕著だった。どういう顔だったのかと聞かれても困るが、表情、顔の配置、腕の長さから、はじめて会った者はどうしても胸を悪くしてしまうのだった。


 人種差別主義者の面目躍如。いやー実に白人だ。

冷気

「妙な病気でねえ、いちんちじゅう変な臭のする水風呂につかってなさるし、興奮したり、温まったりしちゃならねえんだとよ」byエレーロ


 途方もない深淵よりの驚異が地に足をつけるとこうなるのか。個人的に結構好きな掌編です。

彼方より

「われわれは何を知っているというんだね」byクロフォード=ティリンギャースト


 詩的になるとどうもアカンな。

ピックマンのモデル

 だからこそ、本物の画家は、恐ろしいものの実際の解剖学、恐怖の生理学を知り抜いている―つまり、眠り込んでいる本能や、生まれたときからうけついでいる恐怖の記憶に関係を持つ、正確な線や比率、普段は目覚めていない不思議な感じを刺激させる、色の対照や明暗の効果のことだ。


 ダリとかゴヤとかの恐怖絵画が好きな方にはたまらんのではないかと。分かり切ったオチに向かって着々と歩を進めるさまが何とも悍ましく。

狂気の山脈にて

 確かにわたしたちは、この地球で最も奇怪、異様、恐るべき場所の一つにいた。現存する大陸のなかで最も古くから存在するものだ。この悍ましい台地がまさしく、『ネクロノミコン』の狂える著者さえ論じるのをしぶった、伝説上の恐るべきレン高原にちがいないという確信が、わたしたちを圧倒した。


 これぞラブクラフト、これぞクトゥルー。説明不要の不朽の大名作。旧支配者やショゴスの圧倒的恐怖をどうぞご堪能あれ。テケリ・リ!

純潔で醜悪な儀式が蘇る

 うっかり到着後30分ほど暗い山道を歩かなければならないバスの車中で読んだせいで、人類の持つ根源的恐怖感を堪能させてもらいました。教訓:ガチのホラーは絶対に夜読まない。

帰って来た今日の一行知識

南極基地は殆どは南極圏にない
南極大陸の北端の南極半島に密集してて、狭義の「南極」からはちょっと外れるんですね。極地はやっぱり凄いや。