脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『文化大革命』

【#colabo】日本維新の会・音喜多議員がcolaboや若年被害女性等支援事業にかかる諸問題について質問主意書を提出しネットでは「音喜多見直した」の声:ハムスター速報
同和利権を潰した橋下徹大阪維新の会が関西では今でも英雄たりえてるように、ここでナニカ利権を潰せたら真面目に政権担当与党への道が拓けると思うので、心の底から頑張ってください。


 明日は警報級の大寒波の予報で世間は色々かまびすしいですが、なんでそんな日に限ってごつめでキャンセルの利かない大型の用件が2件も都心で入ってるんだろう。心の底から憂鬱です。

東方紅,太陽昇,中国出了個毛沢東

文化大革命
 西暦1966年から約10年間中国で繰り広げられた権力闘争。プロレタリア文化大革命文革とも。
 毛沢東*1が起こしたもので、資本主義復活を阻止し、共産主義への新たな道をめざし、「史上前例のない」実験などと称された。劉少奇*2や鄧小平*3などを「資本主義の道を歩む実権派」として、紅衛兵らを動員して激しく攻撃させたが、国内は大混乱に陥り、国外でも大きな波乱を引き起こした。文革は、'76秋毛沢東の死と「四人組」の逮捕により終息し、今日では「十年の動乱」などと批判されている。(『角川世界史辞典』より引用)


 批判するならするでキチンとサヨクの皆さまのことも学ぼうシリーズ。今回は講談社現代新書より『文化大革命』を。礼賛か罵倒かそれとも見苦しい言い訳かとwktkしながら読んでみると、意外や意外「毛沢東の理想自体は間違ってなかったんだろうけど、やらかしたことは一切弁護できないよね」っていうかなり中立な観点。書かれた時期が思いっきり鄧小平全盛期なので、ちょっと鄧小平びいきかなってくらい。特に、思想的な分析は最小限に、劉少奇林彪周恩来→四人組と実権を握るメンバーがコロコロと躍進失脚復権を繰り返す政争にフォーカスされているのが実に自分好みで◎。ああいつみてもどこみてもドロドロの権力闘争は面白い。最後に非常に印象的で現代にも通じる視座として「中国の為政者は紅衛兵の暴走がトラウマになっていて、学生運動には過剰反応する」というもの。ああそれで第二次天安門事件もこないだの香港動乱もあんな強権発動したんだと一人納得。という訳で、次代の王たる中華帝国の根源を理解するには必須の一冊となっておりますので是非ご一読を。

他為人民謀幸福,呼児咳呀

 大躍進政策文化大革命で負った数十年のハンデをひっくり返して世界のトップランナーに立とうとしている中国。経済工業はもちろん文化芸術面も、もう小国たるわれら日本の敵うレベルではなくなりつつありますが、唯一まだ確実に先行しているといえるのは、漢文学と中国史実学偏重の中国人には、貝塚茂樹宮崎市定の様な碩学の学統に連なるわれらの分厚い研究史を超えることはきっとできないでしょう。という訳で、パクス・チーナにおける日本の立ち位置は中華文明の失われた文化歴史を奉ずる学芸員であると確信しています。その為にも、是非漢文教育の拡充を。


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*1:中華人民共和国初代主席。湖南省湘潭県の人。父貽昌、母文素勤。新文化運動に感化され共産党に参加。第一次国共内戦では長征を成功に導き、共産党の指導者に上り詰める。日中戦争と第二次国共内戦に勝利し大陸を統一し、中華人民共和国を建国。中ソ対立や大躍進政策の失敗により失脚するも、文化大革命により復権極東アジアに功罪半ばする巨大な爪痕を残した。

*2:中華人民共和国第2代主席。湖南省寧郷県の人。ソビエトに留学し中国共産党に参加。安源炭鉱のストライキなどの労働運動で頭角を顕す。遵義会議で毛沢東を指示したことにより党内の主流派となり、『共産党員の修養を論ず』などで理論的指導者の地位を確立した。中華人民共和国成立後は副主席などの要職を歴任し、大躍進政策により毛沢東が失脚した後を襲い主席就任。市場主義を導入した経済政策を志向するも、文化大革命により失脚横死。

*3:中華人民共和国中央軍事委員会初代主席。四川省広安県の人。フランス・ソビエトに留学し 中国共産党に参加。周恩来の側近として累進するも、文化大革命で走資派の烙印を押され失脚。林彪事件周恩来の推薦により復権するも、周の死後第一次天安門事件で再度失脚。毛沢東死後四人組の失脚により三度復権すると、後継者の華国鋒を逐い最高指導者となる。中ソ和解や一人っ子政策などの改革開放路線をとり、現代中国の躍進の礎を築いた。