脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『フルメタル・パニック!1~戦うボーイ・ミーツ・ガール』

女性さん「すごく素敵な図書館!みて!」 男「導線酷いし紫外線ガッツリ入るし飾りが無駄。」 | やらおん!
本への愛情と敬意が微塵も感じられない唾棄すべき設計。「日当たり良好」はビブリオマニアにとって悪夢の住環境です。


 インテリな方の一般職員に対する通知文作成の力の入れ方にちょっと苦笑。この人はまだ、市井の人が有する知性に対する信頼を失ってないんだなあとちょっと眩しかったり。

二人で逃げ場所探して走った天気雨の中たとえば何かを

 武装集団「ミスリル」に所属する相良宗介は、普通の軍曹。だが、彼の平凡な傭兵ライフは一つの命令によって破られる!都立陣代高校という戦場の常識が通用しない異界で彼は無事千鳥かなめを守り抜けるのか!?


 伝説の始まり。前世紀末から今世紀初頭にかけて隆盛を極めたラノベ文学の到達点たるフルメタル・パニックシリーズ。blog開始の時期的に最終付近しかレビューしてなかったので、再読も兼ねて一巻から投稿。
 全巻読み終えてからの再読の感想としては、この頃はかなめが大人しく囚われのヒロインやってて新鮮だなあと。その他のキャラも後に花開く魅力的な設定や性格の片鱗を覗かせつつも舞台背景に徹して、宗介とかなめとガウルンの物語に収束させてて見事。一つの中篇として単体で物語を完結させつつ、後の長編化へのフックを大量に残す業前は唯一無二を感じさせます。「思い出補正抜きでもラノベの最高峰」の確信を新たにさせていただきました。

失うとしても守っていかなきゃひとつだけは

 誰に何と後ろ指さされようと自分の読書習慣の背骨を作り上げたのは間違いなくラノベです。きっと今の若い子たちは数十年後同じように「なろう」こそがって宣言するんでしょうね。その頃の読書クラスタはどんなシーンになってるんでしょうか。今からちょっと楽しみです。


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