脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

横見浩彦とヘンゼルとグレーテルと飛鳥浄御原令について

【悲報】五輪開会式のAKIRA案がボツになった理由、KADOKAWAのライバル社排除が原因だった可能性…:暇つぶしニュース
ホントに野村萬斎椎名林檎コンビの開閉会式が見たかった。


 Vtuber泥沼日記。歌ってみた系は避けてたんですが、アニソンにロックにと趣味が丸かぶりの緑仙さんにおおはまり。・・・いまだったらニートやっても充実した毎日を過ごせる気がする。

君に逢う日は不思議なくらい雨が多くて

横見浩彦

横見浩彦
 昭和三十六(1961)年~。日本のトラベルライター。2005当時の日本国内のJR、私鉄の全駅訪問を達成したとされている。
 1961.11.14神奈川県に生まれる。日本大学法学部卒業。'87.1.2可部線三段峡駅にて、当時の国鉄全線の完乗を達成。'95.10.29因美線美作河井駅で、JR全4636駅(当時)訪問達成。2001『週刊ビッグコミックスピリッツ増刊IKKI*12002年1月1日号(第7号)から、漫画「鉄子の旅」連載開始、旅の案内人を務める。2006年12月号で(一旦)連載終了。'05.2.20上信電鉄上州福島駅にて、JR・私鉄全9843駅(当時)の訪問を達成。'07.9.25『横見浩彦ラジオ鉄道』(バーディ企画)が放送開始される。'08.1.1『横見とゆゆのラジオ鉄道』に改名。その後何度か改名し、'10.11元の『横見浩彦ラジオ鉄道』へ戻る。'15.3放送終了。'09.8.22近江鉄道本線ひこね芹川駅にて、通算1万駅訪問達成。月刊IKKI』2009年7月号より漫画『新・鉄子の旅』連載開始、前作同様旅の案内人を務める。2013年3月号で連載終了。’16『月刊サンデージェネックス』2016年6月号より『鉄子の旅3代目』連載開始。(wikipediaより修整引用)

 
 みんな大好き鉄子の旅の案内人。そのヲタパワー全開の良くも悪くも傍若無人なふるまいで、それを咎める菊池女史との丁々発止のやり取りが実に面白かったのですが、続編×2では漫画家との年が離れすぎてどこまでいじっていいのやらの遠慮が見え隠れしてどうしても初代の様な魅力は持てなかった印象。本業の活字連載でもパッション先行で正確性とか知識教養二の次な感があって個人的にはあまり好きなタイプの文章では。その後相方の菊池直恵も今一ぱっとしないのを見るにやはり無印鉄子の旅は奇跡のマリアージュだったんだなと改めて。

ヘンゼルとグレーテル

ヘンゼルとグレーテル
 グリム童話に収録されている作品。長く続いた飢饉で困った親が口減らしのために子捨てをする話。中世ヨーロッパの大飢饉の記憶を伝える話という見方がある。こうした飢饉の時代は16世紀末のジャガイモの耕作の始まりまで続いていた。(wikipediaより修整引用)


 有名なグリム童話の一篇。モチーフとしてはブラックラグーンの双子の様に男女の子供キャラのコンビのネーミングに頻出ですが、物語自体はじっくり読んだことないなあと思ってネットに転がっていた青空文庫で読んでみました。感想は、文章が古めかしいのは仕方ないとして、思った以上に兄貴のヘンゼルが役立たずだったのが印象的でした。パンくず撒いて帰りの道標にしたぞってドヤった直後に鳥に食われて全部なくなってて大泣きのムーブは実に芸術的。あとはお菓子の家が本当にちょっとしたフレーバーで出てくるだけなのもちょっと意外。改めて有名な昔話読み返してみると色んな発見があって面白いですね。

飛鳥浄御原令

飛鳥浄御原令
 天武十(681)年に編纂が開始され、持統三('89)年に諸司に班賜された令。22巻。
 体系的法典としては最初の令とする説、近江令に次ぐ令とする説、近江令を改訂したものとする説などがある。律については、体系的編纂は行われず唐律を準用したとする説が有力。また689以前にも、冠位や服制などに関して同令の規定が部分的に施行されていたらしい。戸令・考仕令などの編目が知られるが、全体の内容は不明の部分が多く、後の大宝令との異同についても、これを大きくみる考えと、基本的には大差ないとする見解とがある。(『岩波日本史辞典』より引用)


 個人的には墾田永年私財法に勝るとも劣らない声に出したい歴史用語日本語編の筆頭格なんですが、あまり賛同を得れた記憶がありません。やっぱり飛鳥時代知名度が・・・。そんな飛鳥浄御原令ですが、その内情はほぼ残っておらず現状は不明。天皇号の明文化、戸籍制度の原型の制定など現代まで千数百年にわたって日本のアイデンティティーを規定し続けた諸制度の淵源を持つ非常に重大な法典なので原本残っていたら・・・と歴史家としては歯噛みせざるを得ません。しかしそう考えると、持統天皇って日本史においてもっと特筆大書されるべき偉大な天皇だよなあと改めて。誰か彼女を主役に一大歴史ロマン書き上げてみませんか。

呼べば素敵なとても素敵な名前と気づいた

 古のヲタク横見浩彦が加齢とともに弱っていく様を見ていると、ヘンゼルとグレーテルの物語の様に長くそのミームを伝え続けることの難しさを感じてしまいます。そう考えると、飛鳥浄御原令で制定された天皇号や戸籍制度が未だに命脈を保ち続けていることの奇跡を寿がざるをえません。くしくも両者とも時代遅れのレッテルと共に改廃の運動が盛んですが、個人的には是非とも未来の子供たちにバトンを繋ぐべき制度だと思います。断捨離するのは簡単ですが、一度捨てたら二度と取り戻すことは叶わないんですよ。


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*1:後の『月刊IKKI