脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

鋼の救世主とウルトラ・スーパー・デラックスマンと伴名練について

痛いニュース(ノ∀`) : 立てこもり犯(66)、死後1日以上経過した母親への蘇生措置を医師に求めるも断られ発砲 - ライブドアブログ
キの字の人と文無しは冗談抜きで病院間でババ抜きやってますからね。応召義務課すなら同時に警察権と徴税権も持たせてくれよと。


 オミクロン株の猛威はついに我孫子にまで。そこそこの数の同僚友人顧客から罹患報告が。これ真面目に五類格下げしないと。「オミクロンの恐怖」に国滅ぼされますね。そうかそれでマスコミは喜び勇んで報道しまくってるのか。
 

競馬成績・・・R4収支-4490

  • シルクロードS・・・本命カレンモエ-100
  • 根岸S・・・本命ソリストサンダー-400
  • 伊賀S・・・本命スワーヴシャルル+80
  • 白富士S・・・本命ディープモンスター-100
  • 巌流島S・・・本命ダノンシティ-200

夢はもう蜃気楼じゃないのさ

鋼の救世主+今こそ

鋼の救世主
唄:JAM Project、作詞:影山ヒロノブ*1、作曲:千沢仁*2、須藤賢一*3
PlayStation用ゲーム『スーパーロボット大戦α外伝』オープニング主題歌。
初出:『PS用ゲーム「スーパーロボット大戦α外伝」主題歌』(2001.4.25)
収録盤
『PS用ゲーム「スーパーロボット大戦α外伝」主題歌』、『BEST Project ~JAM Project BEST COLLECTION~』、『スーパーロボット大戦シリーズ JAM Project 主題歌集』、『スーパーロボット大戦×JAM Project OPENING THEME COLLECTION ALBUM MAX THE POWER』
歌詞はこちら

鋼の救世主


一①過去と未来の境である期間。現在。
 ➁現在を含んだ、ある時間・期間。
 ③現に話をしているこの局面(で)。
 ④①と見なせるほど近い過去または未来。
 ⑤(「―に」の形で)そうは遠くない未来。将来。そのうち。
 ⑥(今度あらたに加わるの意で)新しいこと。また、そのもの。
二、ここで更に。その上に。もう。
(『広辞苑 第五版』より引用)

こそ
一、多くの中からある内容を強く指示する働きがある。指示した物事以外との間に対比(逆説)の関係が生じ、その結果、結びが活用語の時は、逆説を表す機能もある已然形が使われ、「こそ…已然形」の係結びの関係ができることになる。ただし、奈良時代は結びが形容詞および形容詞型活用の助動詞の場合、「難波人葦火焚く屋のすしてあれど己が妻―常めづらしき」(万葉)のように連体形となった例もある。平安時代には、已然形の機能の変化に伴い、「子ある仲なりければこまかに―あらねど時々ものいひおこせけり」(伊勢)のように、結びの部分に逆説を表す語が補われる言い方が現れ、徐々に「こそ」の係結びに乱れが生ずる。口語では特殊の成句のほかは、已然形で結ぶことは行われない。
 ①一つの事柄を特に強調して示す。他の強調を表す「ぞ」「なむ」よりも、その度が強い
 ➁助詞「も」と接合し「もこそ」の形で、危惧・懸念を表す。
 ③相手に感情をこめて呼びかける。…よ。
二、奈良時代、動詞の連用形に付いて、他へ求め誂える意を表す。…してほしい。…しておくれ。
(『広辞苑 第五版』より引用)

 
  われらがJAM Project出世作になるのかな?『スーパーロボット大戦α外伝』のオープニングでこの歌が流れて来た時は驚愕しました。後のGONGのインパクトが強すぎるのと、袂を分かった水木一郎氏が実質メインボーカルやってるのとで今となってはとても影が薄くなってるのが残念でなりません。サビに入る冒頭の「今こそ世界は」のフレーズの叩きつけるような歌い方は今でもとっても大好きです。

ウルトラ・スーパー・デラックスマン

ウルトラ・スーパー・デラックスマン
 藤子・F・不二雄*4(発表時は藤子不二雄名義)の読みきりSF漫画作品。
 『S-Fマガジン』1976年1月号に掲載。ブラックな内容と、主人公*5が小池さんと同じ顔であるミスマッチが、ブラックユーモアともギャグとも違うテイストを引き出している。小池さんと同じ顔を持つ、正義感は強いが非力な小市民が、ある日数々の超能力を持つ超人として目覚め、次第に歪んだ思いを振りかざす殺人鬼に変貌していく姿を描いた「カイケツ小池さん」のリメイクにあたる。藤子Fが連載・短編共に好んで用いた「ごく普通の人間がある日突然スーパーマンになったら」というテーマの作品の一つ。個人の正義のエゴイズムとその先に待つ虚しさを描く。(wikipediaより修整引用)


 世間では「ミノタウロスの皿」辺りが評価の高い藤子・F・不二雄のSF短編ですが、個人的はこれが「ヒョンヒョロ」と並んで大好きです。「誰にも侵すことのできない無敵の力と体を手に入れた男が『正義』を執行する」という設定で、悲劇や英雄譚でなく喜劇に持っていくのがF氏の面目躍如。『スクライド』のラストシーンなんかに代表される規格外の力を手に入れた個人が守護者となってユートピアを守るってシチュエーションに常々違和感を感じていたので、この作品に出会ってハタと膝を打ちました。個人的に好きなシーンは、句楽氏に唐突に呼び出されたアイドルの表情。あのデフォルメされて線が少ない絵で、絶望と恐怖と嫌悪と諦観の入り混じった名状しがたい感情をよく表現できるなと。これに限らず、F氏のSF小説群は心の琴線に触れる作品が絶対に一つはありますから必読です。

伴名練

伴名練
 昭和六十三(1988)年~。日本の小説家。高知県出身。ホラーやSFに分類される作品を執筆している。
 京都大学文学部卒。在学中より第4期京都大学SF研究会に所属。2010大学在学中に応募した「遠呪」にて、角川書店主催の第17回日本ホラー小説大賞の短編賞を受賞。'10.10受賞作に改題・改稿を施した「少女禁区」に、書下ろしの近未来SF中編「Chocolate blood, biscuit hearts.」を併録した『少女禁区』(角川ホラー文庫) で作家デビューした。(wikipediaより修整引用)


 少し前までは好きな作家を問われたら、山本弘浅田次郎、ちょっと気取って三島由紀夫を答えていたのですが、今ではもう一切答えに迷いません。伴名練一択です。自分より少し下の世代特有のラノベで鍛えられた読みやすい文章にケレンのきいたキャラクターを、膨大な読書量からくる豊富なパスティーシュネタでくるんで、最後の天賦の筆力と圧倒的な知性で料理するんだからそれ出来上がるものは傑作に決まり切っています。個人的には、現代社会ではついぞみられなくなりつつある、高潔な精神と傲岸な自身をたたえた真の意味での「貴族」的な矜持が横溢しているのが実に大好きです。ルサンチマンとは対極なんで、進歩的な人たちには蛇蝎のように嫌われそうではありますが。ついでに言うとアンソロジストとしても解説者としても超一級品。大森望山本弘といった大御所たちの名人芸のさらにその先の風景を見せてくれるんではないかと期待が膨らみます。
 賛辞を書き連ねていたらいつまでたっても終わりそうにないので、最後に好きな作品を紹介。まずは「美亜羽へ贈る拳銃」「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」「全てのアイドルが老いない世界」のドヤ顔ヒロイン三部作(管理人命名)。どれも傲岸なヒロインのドヤ顔が名に浮かぶようです。あとは元京大文学部生としては、流麗な擬古文体の文章が感涙ものの「ゼロ年代の臨界点」も忘れられません。勿論若書きの微笑ましい「遠呪」*6、S文学とノワールホラーの悪魔合体彼岸花」、書簡体の可能性を再確認させてもらった「ホーリーアイアンメイデン」、そしてファーストコンタクトの感動が今でも忘れられない「なめらかな世界と、その敵」も外せないでしょう。つーかこれもほっといたら確実に全作一言感想になりそうなのでここら辺で切り上げます。
 結論:伴名練は神

今はもうさよならなどいらない

 鋼の救世主にうたわれる勇壮さ、伴名練の描く高潔さ。ポリコレに去勢されたわれら現代人は今こそそれらを取り戻さねばならないのでしょう。とは言え、一歩間違えれば勇壮さも高潔さもウルトラ・スーパー・デラックスマンの如き独善一直線なんですよね。「正義」って難しいよなあ。


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*1:JAM Projectリーダー。ハイウェイスター所属。代表作:「CHA-LA HEAD-CHA-LA」、「鳥人戦隊ジェットマン」、「好き好き好き」他。

*2:代表作:「熱くなれたら」、「HI! HO!」、「レッツセイル!バトシーラー」他。

*3:TRY FORCEメンバー。代表作:「夢旅人-BLUE DREAM-」、「嘆きのロザリオ」、「SKILL」(作曲)他。

*4:藤本弘。元藤子不二雄メンバー。代表作:『ドラえもん』、『キテレツ大百科』、『パーマン』他。

*5:句楽兼人。日星商事待機室長。ある日突如超能力に目覚め、ウルトラ・スーパー・デラックスマンを名乗り、社会悪の撲滅に尽力するも、既成秩序の破壊者として日本政府に敵視され攻撃されるも撃退した結果、実在を否定され無視されるにいたった。最期は胃癌にて病死。

*6:「少女禁区」なんてセンスの欠片もない改題させた編集は死ねばいいのにと思う