脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『別冊宝石3~特集・世界のSF』

【悲報】世田谷マダムが路駐していた高級スポーツカーランボルギーニ 自転車に当て逃げされ修理費種百万円・・・ : なんJクエスト
全く同情できない。交差点やカーブの近くに路駐する奴はホント死ねばいいのに


 1か月振りのジム。完全になまりまくってたのがかなりショックでしたが、再び頑張っていきたいと思います。


SRW30進捗

  • 「懐かしき故郷」プリシラと交戦開始。トップエース:ミツバ=グレイヴァレー@ドライストレーガー。

行き先を忘れて日々に溶けた無数の粒が

化石の街

……水に飢えた人が、よく砂漠でまぼろしの泉を見るという。あんたは、それを見たのさ。道に迷って人恋しさのあまり、野原のまん中にその町を自分で作りあげた……幻だよ」by保安官


 今となっては陳腐な設定ですが、緻密な描写で今でも読めるレベルなのは脱帽。

遙かなりカシオペヤの女

そうですネ、たしかケフェウスという王様のお妃きで、竜神の犠牲になって岩に縛られてるのをペルセウスに助けられるアンドロメダのお母さんでしょう。だからこの四人の名を取った星座がみな隣りあっています―」byEK六一八三号


 昼メロとSFは個人的に食い合わせ悪いなあ。

人類最後の男

これはこれは、ギナール!中へ入って話を聞きたまえ!ジスキンと老ソクラテスがまたしても例の論争を始めたところだよ!」by中にいる人々


 最近流行りの「永遠なんてありえないんだから、過程を楽しもう」の哲学の嚆矢かな。古今東西碩学が一堂に会してだべるって絵面は想像するだにワクワクする。

恋の鎮魂曲

その作品をぼくに譲ってくれませんか」byチール


 実に洒脱なショートショート。どんな解説も感想も野暮ってもんでしょう。

下の世界

しかしふり返って肉体階級の人間の無知無能ぶりを眼のあたりに見ると、隔離されるのも無理はないと思うんだな。われわれを遇する方法として、これは妥当だし、これ以外にはないと思うよ」by老人


 筒井康隆最初期の作品になるのかな。実にツツイらしいモチーフを実にツツイらしからぬ真面目な筆致で描くという名状しがたいいい意味での違和感が出色です。

わが手のわざ

<S・P・Gは一週間で覚えられるが、私の彫刻の勉強は一生かかるんだ>byハルヴォーセン


 3DプリンターやAI作品の跋扈する現代に書かれた小説って言われても信じるレベルの先進的な問題意識。先見性に脱帽です。

弘安四年

待たれい!そこな衆、わしの星引丸をなんとするぞ


 時代劇SFははまった時は面白いんですが・・・

闇からの声

パパネエ、トケチャウノ。アイスクリームミタイニトケチャウ!」by白坂亜紀


 実に藤子・F・不二雄風味って時系列が逆か。

C斜溝

でも、彼はみずから志願したのです。われわれが無理矢理いかせたわけじゃないですよ、ね?」byクロード・ルブラン


 差別用語満載の現在では絶対に復刻できない禁断の作品。物語の根幹に差別やコンプレックスが横たわってるんだからどうしようもありません。それでいて無茶苦茶面白いんだからタチが悪い。いつの日かこれを堂々と読める日が来ますことを。

露路の奥

何でそうなったか知らないが、もう一度世の中をやり直させてあげようか」byおとき


 これもよくある・・・っていうかこのフォーマットの出来が良かったからスタンダードになったんでしょうね。

黄金珊瑚

うん……。一つ、もっと大きい奴に入れて、水ガラスを増やしてみるつもりだ。どのくらいまで成長するかな。楽しみだ」byマキダ


 『日本SFの臨界点<怪奇篇>』収載の佳作のまさか原典に出逢えるとはとちょっと感動。現代作品の中に混じると異彩を放ってましたが、同時代作品の中だと意外と馴染んでるんですね。

愚行の輪

一つ教えてやろうか?彼女は処女じゃなかったぜ」by竹中由起夫


 これもとっても藤子・F・不二雄。ループものの遠祖になるんでしょうか。

セールスマンの厄日

まるでリトル・ジョー空挺用戦車だな」by退役軍人


 こっちはとっても手塚治虫というか、主人公がロビタ以外で再生できない。

孤独な星

しかし、ばかがとりえで選ばれたような連中には、なぜ自分たちの望みどおりにしてはいけないか、理由はわからなかった。


 本誌の一番のお気に入り。こういう異種族とのコミュニケーションものは大好物です

時は裏切者

人間の心は、むかしは五十二枚だけを考えていた。それだけで決断が下せたのだ。一九〇〇年は、いい時代だった。だが、五千二百枚では多すぎる……扱えるのはストラップだけだ」byオルダス・フィッシャー


 情報量が多くなりすぎて「決断」できることが規格外の才能になった世界、っていう飛び切り魅力的な世界観を、B級映画のガジェットに使い捨てる贅沢さが実にベスタ―。

星の花嫁

だけど、美しい儀式だったよ」by彼


 詩的・・・なんでしょうが正直全く分からん。

流刑囚

これでいいぞ。さあて、おれの牢獄の点検をはじめるか」by彼


 途中でオチは読めましたが、それでも読ませるのは流石。

努力

ラッシュを一目、見る。ユナイテッド・アーティストが何をすててもとびついてくるさ」byリー・ジョンソン


 どうとでも魅力的な展開に持ってけるであろう設定をどうしてこう詰まんない説教じみたオチに誘導するんだろうか。なんとも勿体ないなあ。

形を変え繰り返す夢だけが私を繋いでいる

 星新一小松左京が期待の若手で筒井康隆は未だ海の者とも山の者とも知れぬモブその1だった時代。半世紀以上前の雑誌を読むと二三周回って逆に新しい読書体験でした。今後古雑誌漁りにも手を出してみようかしらん。


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