脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『怪帝ナポレオン三世~第二帝政全史』

本を読め←どんな本読めばいいの:哲学ニュースnwk
答えはただ一つ。「一心不乱手当たり次第の濫読を」


 人間関係が上手な人は、頭がいい人と同じで、過程を完全にすっ飛ばすんだというのを目の当たりに。俺もバッサリ切られないように気をつけよっと。


競馬成績・・・R2収支-44140

  • 秋華賞・・・本命デアリングタクト-450
  • 府中牝馬S・・・本命ダノンファンタジー-100
  • 飛翼特別・・・本命ポートナイトサイト-100
  • 太秦S・・・本命クリンチャー-100
  • 信越S・・・本命ギルデッドミラー-100

聖剣ⅢToM進捗

  • ダークキャッスル攻略中。主人公の職業:スターランサー

J'ai compris ta détresse Cher amoureux

ナポレオン3世 Napoléon Ⅲ
 1808-'73。フランス皇帝(在位:'52-'70)。全名:Charles Louis N. Bonaparte、通称:Louis Napoléon。オランダ王ルイ-ボナパルト*1ナポレオン1世*2の姪*3の第3子。
 1815王政復古とともにスイスに亡命。'30イタリアのカルボナリの一員として革命運動に参加。'32ナポレオン2世*4の死によりボナパルト家の後継者を自認。'36ストラスブールでの帝政復活の蜂起に失敗後、アメリカに逃亡。'38ロンドンに移住、『ナポレオン的観念』を発刊。'40ブローニュでの放棄に失敗し、逮捕、投獄される。'46イギリスに逃亡。'48二月革命後帰国し立憲議会議員、'48共和国大統領に当選。議会制の無力化を背景に'51クーデターに成功。'52帝位につき、'53ウジェニー*5と結婚。政策の特徴は、サン-シモン主義の影響の下に金融機関整備と大事業推進による産業革命の完成および第1帝政の復興を夢見た植民地拡大政策で、とくに諸階級の均衡の上にたつその権力を維持するため、派手な外政*6により人気とりに努めた。'70普仏戦争の降伏後イギリスに亡命。(『コンサイス人名辞典 外国編』より引用)


 世界史上指折りの英雄ビスマルク普仏戦争で鎧袖一触粉砕されたやられやくって印象しかなかったナポレオン3世の伝記が講談社学術文庫で出てるのを見かけたので挑戦。一読の感想は、「そらタイトルに怪の字つけられるわ」。そもそものイデオロギーが「国民主権による皇帝独裁」っていう矛盾の極致。さらに性格も女狂いの理想家で大局観のある策士で誇大妄想狂で英国贔屓の近代的理性の信望者な騎士道精神あふれる紳士で八方美人な愛国主義者で博愛主義者で帝国主義者と八方破れ極まりない代物。そら伝記もwikipediaもまとまりのない膨大な分量に膨れるわと一人納得。近世と近代それぞれの矛盾を一人でしょい込んで自壊した妖怪とでも理解すべきなんでしょうか。ナポレオンやビスマルクみたいな分かりやすい英雄豪傑の英雄譚もいいですが、たまにはこんな頭を抱えたくなるような怪人の伝記もいいもんですね。

Et je cède à tes vœux Fais de moi ta maîtresse

 本国フランスでも大概嫌われ者なお方のようですが、さかのぼってみれば近代のフランスの礎を築いたのは間違いなくこの人。功罪相半ばするというか、美点も欠点も偉業も特大のやらかしも同居する人ってのは意外と評価されづらいものなんですね。自分も気をつけよっと

神々の黄昏

神々の黄昏

  • アーティスト:ALI PROJECT
  • 発売日: 2005/12/07
  • メディア: CD

ALI PROJECT - JE TE VEUX (ERIK SATIE) I WANT YOU

帰ってきた今日の一行知識

パリはロンドンとローマを合わせて2で割った都市

ロンドンの合理性とローマの浪漫を併せ持つ都市としてナポレオン三世が計画したようですね。そら憧れの街にもなるわと

*1:Lodewijk Ⅰ。ホラント王国初代国王。父シャルル・マリ・ボナパルト、母マリア・レティツィア・ボナパルト。兄ナポレオン1世の遠征に同行し信頼を勝ち取りオランダの統治を託されるも、独自路線を兄に憎まれ追放された。

*2:Napoléon Ⅰ。ボナパルト朝フランス初代皇帝。父シャルル・マリ・ボナパルト、母マリア・レティツィア・ボナパルトフランス革命に砲術士官として参加し、ヴァンデミエールの反乱鎮圧の功で軍司令官に就任。イタリアやエジプトへの遠征で国民の声望を集め、ブリュメール18日のクーデターで執政に就任。その後皇帝に即位しナポレオン戦争による周辺諸国の干渉排除やナポレオン法典の制定などの功績を挙げるも、モスクワ遠征の失敗などから人心は離反し、エルバ島に追放。ウィーン会議の迷走などの間隙を縫って復権するもワーテルローの戦いに敗れセントヘレナ島に流刑客死。

*3:Hortense de Beauharnais。ローデウェイク1世王妃。父アレクサンドル・ド・ボアルネ、母ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ。子にナポレオン・シャルル、ローデウェイク2世、ナポレオン3世、シャルル・ド・モルニー。

*4:Napoléon Ⅱ。ボナパルト朝フランス第2代皇帝。父ナポレオン1世、母マリー・ルイーズ・ドートリッシュ。父ナポレオン1世の後継者に指名され一時皇帝に即位するも、百日天下に終わったためオーストリアに亡命客死。

*5:Eugénie, Impératrice des Français。ナポレオン3世皇后。父シプリアーノ・パラフォクス・イ・ポルトカレッロ、母マリア・マヌエラ・キルクパトリック。子にナポレオン・ウジェーヌ・ルイ・ジャン・ジョゼフ・ボナパルト

*6:本文ママ