【スーパーボランティア】尾畠さん、マスコミ対応を後悔「会わなきゃよかった人に、いっぱい会った」 : 登山ちゃんねる
テレビ屋に関わるからだ。研究室時代の教授の名言「テレビに出ると馬鹿になる」を贈ります
旧職場の元同僚と会食。案の定というかなんというか大分ガタガタになってる模様。沈む船から全速ダッシュで逃げ出したネズミとしては中々心が痛みます。うん、損切りって大事だね。
競馬成績・・・R2収支-470
DQⅪ進捗
- デルカダール城探索中。称号:ドラゴンスレイヤー。
僕のワンダーランドへようこそ
なめらかな世界と、その敵
「もう私の人生には、脇道も寄り道もない」by厳島マコト
確かこの作品が伴名練氏との初邂逅。京大文学部卒ってプロフィールに親近感を覚えながらも、えらく透明感のある作品だなあと感じたのを憶えています。3年ぶりの再読の感想は世界を移り変わる瞬間の描写の酩酊感。特に「片足だけこっちに置いて走」るシーンはもう万華鏡の様。とてもアニメ映えしそうな作品だなあと思いました。
ゼロ年代の臨界点
「『御一新始末』ナル綺書ノ著者、浅慮ト指弾サレルヲ免レ得ズ」by宮前フジ
京大文学部出身だったらそら擬古文好きだよね。と同じフェチを持つ者としてはキュンキュンしまくりの作品。擬古文で小説やブログを書こうとして何度も挫折してる身としては、この文体がどんな神業かよく分かって脱帽です。とりあえず、これに取り上げられた作品どれか一つでもいいから読ませて。
美亜羽へ贈る拳銃
「人類は、愛を征服した。東亜脳外が世界を変える。揺らぐことのない愛が人を変える。世界が、人間の存在が変わっていく時代を、特等席で眺めていることだな」by北条美亜羽
最高傑作。伊藤計劃へのオマージュと思わせといて伊藤計劃を超えて先の世界を切り拓いて見せるといわんばかりの決意表明。もうこれ読んだ瞬間に信者になると心を決めました。何度も大団円を迎えながらもその度それをひっくり返していく複雑怪奇な物語構造や、北条美亜羽を筆頭に皮肉げに顔を歪めて大きな身振りで話してるのが伝わってくるような芝居がかった喋り方にと、自分の趣味にドストライク。控え目に言って神です。
ホーリーアイアンメイデン
惜しむらくは、そのお顔をみられないということばかりが心残りです。もし叶うなら、いつも可愛らしく仇気ない微笑みを湛えるあの口許が、驚愕に歪むのを目の当たりにしたかった。by本条琴枝
書簡体は思う存分大仰で歌い上げるような文章を自然に使えるからいいよね、と。こちらも初読の時とはだいぶ印象の変わった作品。最初は「耽美」の一言に尽きるでしたが、オチを知ってから読むと、常識的な聖人になってしまう事への恐怖が通底してるなあと。
シンギュラリティ・ソヴィエト
「我らソヴィエトの人工知能―『ヴォジャノーイ』は技術的特異点を突破した」byブレジネフ書記長
ごめんなさい。実はあんま旧共産圏は好物じゃないの。これも物語が何重の入れ子構造してんだといい意味であきれる作品。とりあえずラストシーンで浮かべているであろうジェーニャの無邪気で皮肉げな嘲笑がとても印象的。
ひかりより速く、ゆるやかに
≪誰が何言おうと、ありゃ墓だろ。生きてる人間のために墓作る悪趣味には付き合えねえ≫by薙原叉莉
困った、これも大分最高傑作だ。ハードSFなアイディアと青春ど真ん中なキャラクターにシニカルで痛烈な諷刺にとこれまた欲張りセット。その分、物語構造の多重性と何度も何度もくるくるひっくり返るどんでん返しはもう笑うしか。それでいて文章は飽くまで詩的で清潔感あふれて読みやすいときたらもう何をかをいわんや。圧倒的な才能を前にすると凡人は苦笑するしかないんだというのを学びました。
どこか知らない国で偶然出会えたならその時は熱いキスをしよう
全編作者のドヤ顔が浮かんでくるのが苦手な人は苦手かもしれないなあと。あとがきなんか読んでて感じるイカ京みが実に微笑ましいお方。「不肖の先輩」として今後全身全霊で追いかけていきたい作家さんです。しかしほんといい意味でも悪い意味でも京大生の煮凝りのような作風だなあ。
Mom / Boys and Girls