脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

アイの物語と源平の争乱と中村融について

大泉洋「ハッキリ言いますよ。水どうはもうつまらない。みんな老いてここまでやる気がないのかと」 :哲学ニュースnwk
これはきっともう、いつもの自嘲じみた愚痴ではなくガチの批判。いつでもコンテンツを殺すのは盲目的な信者です。


 定期健診で久方ぶりの胃カメラ決定。さあこの十年で医学はどこまで進歩してくれてるのでしょうか。(日本語訳:痛くないといーなー)


競馬成績・・・2019収支-42450

SRWT進捗

  • Expn第9話「ゆずれない一線」アートルムと交戦開始。トップエース:イーグル=ビジョン@FTO

ひとつの魂結んだ四人の戦士よ燃えつくせ

アイの物語

アイの物語 角川文庫 や 40-4
平成二十一(2009)年3月25日初版発行
著:山本弘*1、発行者:井上伸一郎*2、発行所:株式会社角川書店、発売元:株式会社角川グループパブリッシング、印刷所:暁印刷、製本所:BBC、装幀者:杉浦康平*3
目次

  • プロローグ
  • インターミッション1
  • 第1話 宇宙をぼくの手の上に Space on My Hands
  • インターミッション2
  • 第2話 ときめきの仮想空間 An Exciting Imaginary Space
  • インターミッション3
  • 第3話 ミラーガール Mirror Girl
  • インターミッション4
  • 第4話 ブラックホール・ダイバー Black Hall Diver
  • インターミッション5
  • 第5話 正義が正義である世界 Justice Are on Our Side
  • インターミッション6
  • 第6話 詩音の来た日 The Day Shion Came Here
  • インターミッション7
  • 第7話 アイの物語 The Tale of i
  • インターミッション8
  • エピローグ
  • 解説 豊﨑由美*4


 鬼才山本弘のAIをテーマとした短編集。シンギュラリティを目前に控えた今だからこそ読むべき価値のある一冊です。と言ってしまえばお終いなのですが、何が恐ろしいって原著刊行が2006年で、一番古い短編の初出が1997年。それでいて未だに全然古びてないというか、10数年前の新刊時に読んだ時には理解が追い付かなかったものがようやく追いつくようになってるって辺りに、一流SF作家の凄みというか先見性を感じさせられます。
 それを抜きにしても、物語として個人的に大好きな一冊で、特に「詩音の来た日」は介護業界人として色々考えさせられた一遍です。致命的なネタバレになるので詳述は避けますが。その中で詩音たどり着いた結論は、今でも私の人生観の根幹になっています。
 全体的に青臭いいつもの山本節120%ではありますが、否が応にもAIと共存せざるを得ない我々人類にとって、原初の神話となりうる1冊ではないでしょうか

アイの物語 (角川文庫)

アイの物語 (角川文庫)

  • 作者:山本 弘
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: 文庫

源平の争乱 (戦争の日本史6)

戦争の日本史6 源平の争乱
平成十九(2007)年3月1日初版発行
著者:上杉和彦*5、発行者:前田求恭*6、発行所:株式会社吉川弘文館、印刷:株式会社三秀舎、製本:誠製本株式会社、装幀:清水良洋*7
目次

  • 「源平の争乱」前史
  • Ⅰ.内乱の勃発
  • Ⅱ.東国源氏武士団の挙兵
  • Ⅲ.都の平氏と鎌倉の源氏
  • Ⅳ.平氏都落ちと義仲の戦い
  • Ⅴ.義経の戦いと平氏滅亡
  • Ⅵ.源平争乱における戦争の実態
  • 「源平の争乱」の歴史的意義
  • あとがき
  • 参考文献
  • 略年表


 忘れもしない神保町で初めて買った一冊。手近の古本屋に飛び込んですぐ目に付いた一冊がこれで「流石本場神保町はいい本置いてる」とレジを済ませて改めて本棚見渡すと同レベルの本がゴロゴロ転がってて戦慄したのをよく覚えています。結局その日は半日持たず財布は空になってカートは満杯になったっけなあ(遠い目)
 そんな個人的感傷を抜きにしてもキャッチーなテーマを骨太に掘り下げる名著。頼朝・義経・義仲・平家一党位しか登場人物パッと出てこない源平の争乱がどれだけ複雑な権力闘争でパラダイムシフトだったのかを改めて教えてくれます。とりあえずいつの日か源平無双でも作ろうかって野心のある人は基礎教養として必須の一冊です。「マイナー」な武将や貴族、寺社権門その他大勢が活き活きと踊り狂ってくれてますよ。

中村融

中村融
 昭和三十五(1960)年~。 日本のSF翻訳家、研究者、アンソロジスト
 愛知県豊橋市出身。幼少時からSF好きだったが、一方で中学、高校時代は陸上部に所属し、100m走で県の3位に入ったこともあった。中央大学法学部卒業。大学時代から、中央大学SF研究会の他、多くのSFファングループに参加し、海外SFの研究、評論、翻訳活動を行う。1984評論「鏡の国の反在士」でSFファンジン大賞・評論部門を受賞。1988『S-Fマガジン』主催の「SF評論コンテスト」佳作第二席(「ネクロマンティック・ニューロマンス」)。大日本印刷に2年間の勤務後、退社し翻訳学校に通い、翻訳家に。
 古典的な作品の改訳も多く手がける。また過去のSF・ファンタジーの短編を掘り起こした、独自の視点のアンソロジーを多数、編集している。河出書房新社奇想コレクションの企画も担当している。
 2001山岸真*8と共同編集の『20世紀SF』で日本SF大賞候補。2011個人編集の『ワイオミング生まれの宇宙飛行士 宇宙開発SF傑作選』で、名古屋文庫大賞候補。
 野生イルカの観察が趣味で、イルカを主人公としたロバート=シーゲル*9ファンタジー小説三部作も、翻訳している。 (wikipediaより修整引用)

『20世紀SF』シリーズで海外SFの良さに目覚めた身としては一切足を向けて寝れないお方。癖の少ないちょっと硬質だけど読みやすい訳はモノリンガルな無精者にとってはありがたい限り。たまに大外れの訳者にあたる度に氏のありがたさを噛み締めております。とかなりお世話になった気でいましたが、見返してみると読んだことあるの上述の『20世紀SF』シリーズ除けば『ゴッド・ガン』『猫SF傑作選 猫は宇宙で丸くなる』くらい。もっと古典SF読むようにしないとなあ。つーか、この記事書くためにwikipediaバイオグラフィー見てたら読みたい本がごろごろと。ああ、ニート・・・はもう懲りたから高等遊民に早くジョブチェンジしたいなあ


*

 『源平の争乱 (戦争の日本史6)』で書かれた時代からちっとも変わらない生き馬の目を抜く世知辛い現世。この憂き世を生き抜くためにはやっぱり『アイの物語』や中村融の訳する良質な海外SF作品群のような良質の物語が必要ですね。出版不況と言われて久しい昨今ですが、ヒトが人であるためにも物語の供給は絶対に止めないで欲しいものです。その為にも、頑張って散財するぞー、おー。

CROSS FIGHT! (破邪大星ダンガイオー) <LIVE>

CROSS FIGHT! (破邪大星ダンガイオー) <LIVE>

  • 発売日: 2016/09/07
  • メディア: MP3 ダウンロード

CROSS FIGHT 堀江美都子&水木一郎

帰ってきた今日の一行知識

AIに一番代替されにくい仕事は日々の雑用

絶望的にバリエーションが多すぎてディープラーニングのしようがない上に、生産性ほぼ皆無の為資本投下もまずされない、と。これでようやく数十年後には我ら器用貧乏な雑用係に日の目が当たる日が。

*1:と学会初代会長。代表作:『去年はいい年になるだろう』、『MM9』、『プラスチックの恋人』他。

*2:KADOKAWA代表取締役副社長。『アニメック』の副編集長として頭角を顕し、『月刊ニュータイプ』や『月刊少年エース』の創刊に参画。角川グループの要職を歴任中。

*3:神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所所長。代表作:『日本産魚類脳図譜』、『伝真言両界曼荼羅』、『日夏耿之介全集』他。

*4:代表作:『文学賞メッタ斬り!』(大森望と共著)、『まるでダメ男じゃん! 「とほほ男子」で読む百年ちょっとの名作23選』、『それ行けトヨザキ!! Number迷コラム傑作選』他。

*5:明治大学文学部教授。代表作:『大江広元』、『平清盛武家の世」を切り開いた政治家』、『源頼朝鎌倉幕府』他。

*6:吉川弘文館第6代社長。『国史大辞典』の編集部員として吉川弘文館に入社、以後35年かけて同辞典の刊行にこぎ着け、その功で役員就任。

*7:Malpu Design代表。代表作:『ハックルベリー・フィンの冒けん』、『ドイツ流、日本流: 30年暮らして見えてきたもの』、『思春期病棟の少女たち』他。

*8:代表作:『しあわせの理由』・『ハローサマー、グッドバイ』(翻訳)、『SFマガジン700 : 創刊700号記念アンソロジー 海外篇』(編)他。

*9:代表作:『クジラの歌』、『氷海のクジラ』、『歌うクジラ』(小説)他