脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『最後の喫煙者~自選ドタバタ傑作集1』

実家を出て一人暮らしをせずに子供部屋に住んでる「子供部屋おじさん」が増加中www | やらおん!
たまに帰省した時の実家の居心地の良さたるや。あの環境は確実に人間を堕落させます。


 私数か月前に小さな会社を興しまして、その社名をウィスティリアといいます。当然メアドも「wisteria~」なんですが、何故だか「メール送ったはずなんですけど・・・」のトラブルが続発。一瞬名刺のアドレス間違えたかと青くなったんですが、幸いそれは杞憂。事情聴取の結果判明したのは、スペリングミス。皆さん「wistiria」と送ってくださってました。まさかこんなとこでローマ字教育の弊害に悩まされるとは。


DQⅦ進捗

  • いつものたのしそうな塔クリア。主人公の職業:呪いのランプ「あぶらいれ」

最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集1 (新潮文庫)

最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集1 (新潮文庫)

街の入口にはお牛のスカル飾り

急流

おい。最近時間の経つのがやけに早くなったという気がしないか」byおれ


 実にナンセンス。自選ドタバタ短編集のトップを切るのに相応しい逸品です。

問題外科

今、あんたのこと、あの看護婦どもが『切り裂きジャック』なんて言ってたぜ」byおれ


 グロの為のグロって感じであんま好きじゃないんですが、苦痛にのたうつ訳ではなく純粋な知識としてそれが死に直結することを理解した被害者の絶望の描写が秀逸。それだけでご飯三杯いけるなんて言ったら、不謹慎と謗られますでしょうか。

最後の喫煙者

あいにくわたしはチェーン・スモーカーです。煙草を喫わずに仕事の話をするなんて想像もできんことでしてね。いやまあ、遠いところまでわざわざご苦労さまでしたな」byおれ


 これまた実に筒井康隆エスカレーションを見せる秀作。表題作なのも納得です。

老境のターザン

探険隊がもう来るよ。あの連中はあんたを見なきゃ、承知しないんだから。さあ早く。出て行かないんなら追い出すよ」byジェーン


 「老害」の描写が実に秀逸。色んな事を考えさせられます。今は本人がそれを地で行ってるのが諸行無常ではありますが。

こぶ天才

それぐらいのことなら熟睡すればいいんだ。何も傴僂みたいに不細工なスタイルをしてまでランプティ・ダンプティを背負うことはない」byおれ


 なんともシニカルで教訓的なお話。今話題のデザインドベイビーの先取り・・・かと思いましたが、時代的には早期英才教育の戯画化ですね。飛びぬけた異形の天才に居場所があるのは芸術か学術の分野だけですよ。

ヤマザキ

一刻も早く京に向けて立ち帰り、明智勢との決戦を」by蜂須賀彦右衛門


 筒井版中国大返し。これまた途中からしっちゃかめっちゃになってくのが実に心地いいんですが、序盤の苦労人な蜂須賀小六に萌えたので、普通の歴史もので読みたかった気もするなあ。

喪失の日

今日ならOKよ」by野口圭子


 なんと形容したらいいのやら。頭痛を伴う酩酊感を堪能したい方は是非。

平行世界

おれ、上から来たんだがね」by上から来たおれ


 なんともシュールな世界観。絵になるけど映像化できないこういったビジュアルこそ小説媒体の真骨頂です。

万延元年のラグビー

殿。粥川鞆夫が、井伊掃部頭の首を拾って持ち帰りました。如何とりはからいましょうか」by瀬川監物


 筒井版桜田門外の変。もうなんつうか好きにしてw


法律は一番強い奴が決めりゃいいさ

 元々スラプスティックコメディに定評のある方が「ドタバタ」と銘打って自薦してんだからそりゃあもう八方破れ。端正で緻密な構成のミステリとかもいいですが、物語の基本はやっぱドタバタコメディですよねと再確認。なんだかドリフ見たくなってきた。

コールドフィンガーガール

コールドフィンガーガール


コールドフィンガーガール/栗山千明

帰ってきた今日の一行知識

かつて電車の座席には灰皿が標準装備されていた

今となっちゃあ信じられませんね。とは言え、ほんの10年ちょっと前には今のコーヒー並みの気安さで自分のデスクで喫煙してましたもんね。世の常識ってのは移ろいいくのが早いもんです。