脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『サッチャー〜私の半生(下)』

カオスちゃんねる : 【悲報】千葉県南、なにもない
「鞄に本だけ詰め込んで」の旅には最高だと思うんですけどねぇ


 人手不足が限界突破で遂に私も夜勤を手伝うことに・・・。さぁいつまで戦線維持できますことやら。


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サッチャー 私の半生〈下〉

サッチャー 私の半生〈下〉

平和の祈り熱い闘志俺たちの約束だ

サッチャー Thatcher, Margaret Hilda
 1925〜2013年。イギリスの政治家。爵位:男爵。旧姓:ロバーツ
 リンカンシャーの雑貨商の家に生まれる。父*1は市参事会員兼メソジストの説教師。オックスフォード大学で化学を専攻(1943-'47)。在学中から政治活動を行い、'46同大学保守協会会長となる。'51裕福なビジネスマンだったサッチャー*2と結婚し英国教会に改宗。'53弁護士資格取得。'59保守党から庶民院に当選し、年金・国民保険省政務次官('61-'64)となり、党内で存在感を増す。E.R.G.ヒース内閣で文相('70-'74)。'75保守党在野期に党首選でヒース*3を破って党首となる。この頃、ケインズ主義と福祉国家に代わる、小さな政府と個人の創意、減税、市場の自由を柱とする経済・社会体制を構想し始める。'76反ソ連演説を行い、これに対するソ連の反論から「鉄の女」との呼称が広まる。'79総選挙で勝って英国史上初の女性首相となる。1日4時間睡眠で仕事に取組み、産業の脱国有化を進め、インフレ抑制策を導入しつつ直接税を減税し、また社会保障支出を削減。一連の政策は、80年代初めの深刻な不況を経て経済を回復基調に乗せた。'82フォークランド紛争で強硬策に出てアルゼンチンに勝利したこともあって支持率を大きく伸ばす。労働組合に対しては強硬姿勢を取り、炭鉱スト('84-'85)の弾圧で数名の死者を出しながら石炭業合理化を進めた。北アイルランド問題では'81IRAの囚人のハンストに対して強硬姿勢を崩さず、10名の餓死者を出した。その後、姿勢を軟化させ、'85アイルランド共和国政府に北アイルランド統治に関する発言権を認めた(イギリス-アイルランド協定)。冷戦期にあって、アメリカのレーガン*4大統領と緊密な関係を維持し、ソ連に対抗して中距離核ミサイルの地上配備などで核戦力を3倍に増強したが、ゴルバチョフ*5の改革は支持。EU統合の強化には批判的。'87総選挙で勝利するが、'90人頭税導入の提案が批判され党首選で敗北し辞任。庶民院からも引退し'92一代貴族となる。(『岩波世界人名大辞典』より修整引用)


 過去記事確認したら上巻読了は7年半前。今更ながらに手に取った下巻の扱う範囲は保守党党首就任から『回顧録』で扱った政権時代を除いて現代まで。要は野党時代と下野後なので、どうしても「与党」「主流派」への愚痴にも似た批判的な言辞が目立ちます。「鉄の女」も野にあっては凡百の野党議員と大差ないのかとちょっとがっかり。とは言え、語られてる内容は流石の保守王道をいく骨太な提言。特に繰り返されるECへの懐疑と移民受け入れへの恐怖は奥付を確認してしまったくらいにタイムリーな話題。後世のFGOに召喚されておかしくないレベルのレジェンドには四半世紀後の惨状が普通に読めてたのねと感心しきり。という訳で、今だからこそ読む価値のある一冊となっているかと思います。

逃げ出さない勇気守り抜く優しさ

 福祉業界人としてはあるまじき思想なんでしょうが、経済ど素人の私にとっては、新自由主義こそが一番理性的で現実的な政治思想に思えるなあと改めて。みんなもっと「自力救済の原則」と「野垂れ死ぬ自由」をもっと重要視すべきだと思うんだ。

鋼の魂 / マジンカイザーのバラード

鋼の魂 / マジンカイザーのバラード

帰って来た今日の一行知識

ガーター勲章剥奪から名誉回復されたのは昭和天皇が史上唯一
交戦国の元首はガーター騎士団除名というのが当然と言えば当然のルールなんですが、1971年の昭和天皇訪英を前にして前代未聞の名誉回復劇が行なわれたとのこと。因みに同時に除名されたドイツ・イタリア両王家はそのまま王統断絶の憂き目に。そう考えると、日本が今なお立憲君主制護持できてるのって奇跡的なんですね。改めて英霊たちの奮戦に感謝。

*1:ルフレッド=ロバーツ。グランサム市長。

*2:デニス。準男爵。でしゃばらずよき家庭人として賢妻愚夫を演じ、妻の政治活動を支えた。

*3:Sir Edward Richard George Heath。イギリス第 68代首相。士爵。スエズ動乱の混乱収拾やEEC加盟交渉で頭角を顕し、保守党々首となり首相就任。念願のEC加入を果たすも労働党に破れ辞任。

*4:Ronald Wilson Reagan。アメリカ合衆国第40代大統領。父ジョン、母ネル=ウィルソン。俳優・キャスターとして活躍後政界に転身。共和党から立候補し、カーターの後を襲い大統領就任。レーガノミクスを実行し景気回復を成し遂げるも、双子の赤字を残した。外交面では対東強硬路線を堅持、レーガン・ドクトリンなどにより冷戦を終結に導いた。代表作:ジョージ=ギップ(『Knute Rockne All American』)・ジャック=ブラウニング(『殺人者たち』)(俳優)、『ジェネラル・エレクトリック・シアター』(司会)他。

*5:Михаил Сергеевич Горбачёв。ソビエト連邦初代大統領。父セルゲイ=アンドレーヴィチ=ゴルバチョフチェルネンコの後を襲い、書記長就任。ペレストロイカグラスノスチを推進し、対米融和を図るも、守旧派の抵抗に遭い8月クーデターなどで求心力は低下、ソ連の崩壊を招いた。