脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『暁の寺〜豊饒の海(三)』

生活保護を廃止したら犯罪が増えるという風潮:哲学ニュースnwk
失うものがなくて自暴自棄で何しでかすか分からん危険分子に衣食住与えて暴発を防ごうってのが生活保護の本質です。


 最近人手不足により営業に駆り出されて個人宅に契約に行く機会が増えたんですが、結構ショックと言うか驚きなのが、まともに本棚がある家が殆どないこと。個人的には本棚なんてエアコン・PCに次ぐ必須家具なんだけどなあ*1


DQⅪ進捗

  • 魔竜ネドラ・邪撃破。称号:「全知全能の老賢人」

豊饒の海 第三巻 暁の寺 (あかつきのてら) (新潮文庫)

豊饒の海 第三巻 暁の寺 (あかつきのてら) (新潮文庫)

いつか結ばれるより今夜一時間会いたい

 今度は女の子!?本多繁邦47歳。弁護士に転身した彼が出会う松枝清顕・飯沼勲の生まれ変わりはインドの姫君ジン・ジャン。彼と彼女が織り成すエロスとタナトスの物語は何処へ行き着くのか。


 豊饒の海シリーズ読了の最難関と悪名高い第三部「暁の寺」。その悪評に違わず、前半は無味乾燥なインド旅行パートと輪廻転生唯識議論に終始して、どこをどう楽しめばいいやら。三島の美文って旅行記や論考にはとことん向いてないのね。そんな迷走に飽きたか後半ようやく物語の歯車が廻り始めますが、今作のヒロイン月光姫に一切魅力がないのが痛恨。ガチホモが性的な魅力にあふれた瑞々しい女性を書こうってのにそもそも無理があります。さしもの三島も何処に着地させればいいのかの大迷走の挙句、ジン・ジャンはレズに走るわ、ラスト1ページでおざなりに毒蛇に噛まれて死ぬわともうしっちゃかめっちゃか。小説家を目指す皆さんは三島程の大作家でもここまでの大失敗作があるというのを心の支えにしましょう。

バラバラになったコサージュ

 人後に落ちぬ三島信者を自認する私ですが、今回ばかりは投げ出しかけました。精神状態ってのはやはり作品に影響するんですね。そう考えると最終巻で明鏡止水とでも名付くべき境地に達した三島はやっぱり偉大だったんだなあと改めて。

Be My Last

Be My Last

帰って来た今日の一行知識

仏陀はクリシュナの十の化身の一つ
敢えて仏教と言う迷妄を広めることで、正説たるヒンドゥー教の偉大さを浮き彫りにするのが目的だったようですが、なんつぅー自作自演劇だか。

*1:自慢じゃないですが、冷蔵庫も電子レンジもない家で暮らしたことはありますが、本棚のない家に住んだことは未だかつて一度もありません。