脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

七千草菜々子とナイアラホテトップと本多常次郎について

http://yaraon-blog.com/archives/95485
自業自得の極みとは言え、老舗のブランドの凋落は見てて物悲しいものがありますね。


 歯の詰め物が取れた・・・。

逃げ出すなんて出来ない多分

七千草菜々子+怪力

ムーンライト・ラブ - 脱積読宣言

七千草菜々子
 職業:美少女☆看護婦、年齢:花も恥じらう16歳♪
 おまたせしましたぁ!いよいよ、菜々子の出番でーす。人のことばっかり紹介して自分のこと忘れてました、エヘッ♪じゃあ早速……え?菜々子のことなら知っているから大丈夫?な、何を知っているんですか!冬は寒いからってストッキングを重ねていることですか?それとも、毎朝TVの占いで運勢を気にしてることですか?それともそれとも、密かに貯めてるヘソクリでロトくじ買って、一気に借金返そうとしてる事ですか?いったいなんですかぁ〜!!(『菜々子解体診書』DVD-BOXおまけ「七千草菜々子が贈る、登場キャラの設定暴露コーナーで〜す♥」より引用)
cv.山本麻里安*1
初登場:『菜々子解体診書』opr.1「The First Spiral」

怪力
 不思議なほど強い力。非常にすぐれた力。(『広辞苑 第五版』より引用)


 前世紀末に粗製乱造されたプレ萌えアニメな作品群のひとつ。無駄なサービスシーンとおざなりな脚本に、何よりエヴァの影響を脱しきれない無駄にシリアスな全く活用できてない裏設定なんかが特色、でしょうか。
 標題のヒロイン七千草菜々子の怪力設定も、彼女の正体の、アンドロイドや生物兵器へのミスリーディングのつもりなんでしょうが、肝心の演出が稚拙なもんでギャグ描写なのか伏線なのかがちっとも判別できずにほぼ全く機能してないのが頭痛の種。
 あの時代に青春時代を過ごした身にとっては郷愁を掻き立てる作品ではありましたが、正直凡作としか言いようのない出来。この記事書く為だけに買ったDVD-BOX代返せ。

這いよる混沌

太陽曰く燃えよカオス - 脱積読宣言

ナイアーラトテップ Nyarlathotep
 クトゥルフ神話などに登場する架空の神性。日本語では他にナイアーラソテップ、ナイアルラトホテップニャルラトホテプ、ニャルラトテップなどとも表記される。
 オーガスト=ダーレス*2の体系付けたクトゥルフ神話においては旧支配者の一柱にして、アザトース*3を筆頭とする外なる神に使役されるメッセンジャーでありながら、旧支配者の最強のものと同等の力を有する土の精であり、人間はもとより他の旧支配者達をも冷笑し続けている。
 顔がない故に千もの異なる顕現を持ち、特定の眷属を持たず、狂気と混乱をもたらすために自ら暗躍する。彼が与える様々な魔術や秘法、機械などを受け取った人間は大概自滅している。天敵であり唯一恐れるものは火の精と位置づけられる旧支配者クトゥグア*4のみ。また、ノーデンス*5とも対立している。
 旧支配者の中で唯一幽閉を免れている、他の旧支配者と違い自ら人間と接触するなど、クトゥルフ神話において特異な地位を占める神性であり、クトゥルフ神話におけるトリックスターとも言える。
 アザトースの息子と言われる。妻は大鹿の女神イホウンデー*6、従姉妹に影の女悪魔と呼ばれる女神マイノグーラ*7がいる。
 配下にシャンタク鳥と忌まわしき狩人が存在する。また、ドリームランドで地球の下級の神々を保護する一団「異形の神」の一柱として活躍する。
 初出はハワード=フィリップス=ラヴクラフト*8の短編『ナイアルラトホテップ』。
wikipediaより引用)


 皆大好きクトゥルー神話の誇る最大にして最凶の狂言回し。『這いよれ!ニャル子さん』のニャル子、『機神咆哮デモンベイン』のナイア、『魔法少女プリティ☆ベル』のルラと現代日本サブカルにおける悪役モチーフとして欠かせない存在となっている「彼」の原典での活躍は如何にとラヴクラフト作品を読んでみましたところ、意外や意外ろくすっぽ活躍していませんでした。なんだあのエジプトファラオ風の男は。つーか、ラヴクラフト作品は飽くまでコズミックホラーであって、クトゥルー神話として魅力的なキャラ立ちをした「神々」が登場するのはダーレスを待たなきゃあいけないんですね。まあ考えてみれば、キリスト教現代日本サブカルもキャラが確立するのは大体原典じゃなくて外典になってからだよなあと改めて。やっぱり二次創作は偉大です。
  

書生常

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Heaven’s Door - 脱積読宣言
闇の翼ですべてをつつむ夜のためのアリアpt4 - 脱積読宣言

常次郎(書生常)
 松蔵*9のすぐ上の兄貴分で、目細一家の頭脳であり金庫番でもある。姓は本多。出自は謎に包まれているが、没落した旗本の子息らしい。東京帝大法科の学生を騙って本郷菊坂の学生下宿に暮らしているが、帝大の教授たちも偽学生と知りながら「十年に一度の秀才」と折り紙をつけるほど。
 常次郎の別名は「百面相の常」。現在でいう詐欺の知能犯だが、その手法は華麗にして大胆。日頃はボサボサの頭にしがない貧乏書生のなりをしているが、ひとたび仕事となれば、皇族のお姫様から若き子爵、果てはフランス人まで変幻自在に姿をかえ、「籠脱」という大掛かりな手法で、鮮やかに大金をさらう。安吉親分*10が常を評していわく「あれで侠気がなけれァ、ただの化物だ」。
 下宿屋の娘、御茶の水の女子高等師範に通う静子に惚れられている。その下宿屋が大銀行の追い立てにあったとき、義憤にかられた常は大仕事に挑む。
 第四巻では東京帝大の教授という触れ込みで、帝国ホテルに住んでいる。(『天切り松読本』より引用)


 皆大好き『天切り松闇がたり』の目細一家の頭脳労働担当。俳優の如き色気を誇る黄不動の栄治も脳筋の説教寅もカッコいいですが、やはり我々文弱の徒が憧れるのはこの書生常以外にいないでしょう。丁度「天切り松」シリーズにはまったのが、研究の道に挫折して、就活も公務員試験も中途半端に投げ出して人生大迷走している真っ最中だったので、一時は真面目に詐欺師目指してやろうかしらんと思ったほど。栄治兄いやおこん姐さんに比べて作者も安吉親分も今一持て余してる感が拭えず見せ場も少なめですが、「百面相の恋」や「共犯者」などで見せる大立ち回りは必見です。

天切り松 闇がたり 1 闇の花道 (集英社文庫)

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一生懸命走るのはなぜに

菜々子解体診書 CDスペシャル 歌う看護婦さん

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帰って来た今日の一行知識

ディープ・ワンは日本人を筆頭とする東洋人がモチーフ
あの頃の白人さんの伝に漏れずというか、当時にしても病的な位の人種差別主義者だったラヴクラフト御大。自分の作品が日本で「冒涜」されているのを知ったらどう思うんでしょうか。

*1:81プロデュース所属。代表作:橘うらら(『セラフィムコール』)、つぼみ(『パピヨンローゼ New Season』)、紫苑メグ(『黒魔女さんが通る!!』)他。

*2:August William Derleth。代表作:「暗黒の儀式」、「ソーラー・ポンズの冒険」、「ウェイクリー家の殺人」(小説)他。

*3:Azathoth。外なる神。狂気に満ちた宇宙の真の造物主。全ての「存在」というものは彼の思考によって創造されている。

*4:Cthugha。旧支配者。フォーマルハウトに住まい、「生ける炎」の姿をとって顕現する。

*5:Nodens。旧神。幻夢境(ドリームランド)の地下に広がる暗黒世界「偉大なる深淵」の支配者。比較的人類に友好的。

*6:Yhoundeh。エルクのアルケタイプが先祖返りを起こして神性を獲得した。古代ヒュペルボレオスで豊饒の女神として崇められる。

*7:Mynoghra。旧神の封印から免れているものの旧支配者の使者としての活動を行っていない為比較的無名。

*8:Howard Phillips Lovecraft。父ウィンフィールド・スコット・ラヴクラフト。代表作:『インスマウスの影』、『アウトサイダー』、『クトゥルフの呼び声』(小説)他。

*9:村田。夜盗。父平蔵。通称:「天切り松」。父に売り飛ばされ目細一家の下働きとなる。そこで黄不動の栄治に師事し、天切りの技を極め、東郷平八郎より「天切り松」の二つ名を賜った。晩年は留置所にふらりと現れては目細一家の活躍を語る語り部として活動している。

*10:杉本。掏摸師。通称:「目細の安」。「中抜き」の妙技を駆使し、童歌に歌われるほどの圧倒的な人気と知名度を誇る。そのカリスマは組織経営にも及び、仕立屋銀次が入獄した際には、古手の親分衆を差置き後事を託される。その際に見せた統率力と対官宥和の穏健路線を見込まれ、銀次押籠により一家の後継に推されるも、「親子」の情断ち難く出奔独立。見習いの松蔵を入れても六人の小所帯ながらも、大正〜昭和初期の帝都に雷名を轟かせた。