脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『御伽草子 下』

カオスちゃんねる : 意識高い系が読んでそうな本
『銃・病原菌・鉄』は、ジャレド=ダイアモンドだけは、堪忍してつかあさい。


毛布のぬくもりに包まれた朝の二度寝の心地よい時季になりました。呉々も遅刻に気を付けましょう。


艦これ進捗

  • 中部海域中部海域哨戒線攻略中。第一艦隊旗艦:北上改二。

御伽草子 下 (岩波文庫 黄 126-2)

御伽草子 下 (岩波文庫 黄 126-2)

響け千代に唄よ

御伽草子
 狭義には、江戸中期に出版された二十三編の物語草子『御伽文庫』をさす。広くは、室町時代から江戸前期にかけて作られた物語数百編の総称としても用いる。今日では『御伽草子』を書物名に限定し、物語類の総称としては室町物語とよぶことが多い。広義の御伽草子(室町物語)は①公家物(「岩屋の草子」など)、②僧侶・宗教物(「秋夜長物語」「熊野の本地」など)、③武家物(「酒呑童子」など)、④庶民物(「文正草子」など)、⑤異国物(「二十四孝」など)、⑥異類物(「鴉鷺合戦物語」など)に分類される。作者・成立が不詳であること、主人公が神仏によって授けられた申し子で、最後に神仏として現れる本地物の体裁をとることなどが特徴。(『日本史広辞典』より引用)

蛤の草子

「此賤の男の舟に上り給ふ事、冥加もなき事なり。ただ御すみかへ帰り給へ」byしじら


 鶴の恩返し蛤バージョン。羽のない貝でも作るのは反物なのね。

小敦盛

「願はくは父の敦盛に、今一度あはせてたび候へ」by若君


 感動ものはよくわかりません。平家物語をきちんと読んでればもう少し違った感想もあるんでしょうが・・・。

二十四孝

「所詮汝と夫婦たらば、子二度有るべし、母は二度有るべからず」by郭巨


 どいつもこいつも共依存!と思ってしまうのは職業病ですね、きっと。

梵天

「迦陵頻、孔雀、鬼が娘の十郎姫、雷電に至る迄、ただこととも覚えず、有りがたきまるが宣旨に従う事、神妙なり」by天皇


 無茶ぶりを何度やり込められても懲りないみかどに萌え。その分みかどの出ない後半は退屈。

のせ猿さうし

「帰命頂礼山王二十一社、白河辺にて見し君のおもかげ、忘れやらで、今は露の命も消え失せなんと思ふ」byこけ丸


 絶対に狐は悪役で猿がひどい目に遭って終わると思ってたのに。

猫のさうし

「われは是天竺、唐土に恐れをなす、虎の子孫なり。日本は小国なり、国に相応してこれを渡さるる」by虎毛の猫

 にゃー。

浜出草子

そも鎌倉と申すは、昔は一足踏めば、三町ゆるぐ大分の沼にて候ひしを


 なんと感想書いていいもんやら。

和泉式部

「ふりふりして」by道命


 母子相姦ものはこの頃からブームだったんですね。

一寸法師

「御器と箸とたべ」by一寸法師


 一寸法師が一分の隙もない屑でわろた。

さいき

「あまのみるめもはづかしや、急ぎ煙となし給へ」by女房


 ただでさえ恋愛ものは好きくないのに、現在とは全く価値観が違うんだから微塵も感情移入できまへん。

浦島太郎

「あひかまへてこの箱をあけさせ給ふな」by女房


 皆知ってる昔話浦島太郎のプロトタイプ。全く洗練されてないプリミティブな読後感がお好きな方にはたまらないかも。

横笛草子

「もとよりかなはぬ事は是非もなし。さりながら、かなはぬ事をかなへさせ給ふこそ、神や仏の誓也」by横笛


 古典で恋愛ものを純粋に楽しむのは無理ゲー。

酒呑童子

「わが国なれば、率土のうち、いづくに鬼神のすむべきぞ。いはんや間近きあたりにて、人を悩ますいはれなし。平げよ」byみかど


 これはラノベやマンガに翻案したらかなりいけてるんでないのかしら。疑われぬ為に、囚われの姫たちの血肉でできた料理を食べる頼光一行とか、満身創痍の虜囚の身で死を乞う姫君とかエログロバイオレンスに慣れた現代の目から見ても凄惨美の極みです。

黄金色に燃える期節を探してさすらう蜉蝣

 たまには古文もいいよね。個人的には源氏物語なんて難解な悪文を無理強いするよりは、この御伽草子や今昔物語あたりの説話を教材として使う方が遥かに平易でとっつきやすいと思うんですが、世の国語教師の皆さんは如何お考えでしょうか。

漸-ZEN

漸-ZEN

帰って来た今日の一行知識

乙姫の正体は助けた亀
日本に数多伝わる報恩譚。私のところにも、今迄見逃したり助けたりした沢山の小動物さんたちの一匹くらい恩返しに来てくれてもいい気がするのですが。