脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『サッチャー回顧録〜ダウニング街の日々 (上)』

みそパンNEWS : 京都観光 日帰り7割に困惑 京都ってどこ見にいけばいいんだよ
娯楽の対象が貧乏学生かお大尽かの二極特化してる地域特性をなんとかしない限り、観光立府は難しいんでないでしょうか。


 1日おきの飲酒が常態化しています。毎晩毎夜の呑んだくれよりはましなんでしょうが、正直死ねそうです。がんばれ俺の肝臓。


SRWZⅡ破界篇進捗

  • 4周目第28話「放浪のZEUTH」クリア。トップエース:クロウ=ブルースト@ブラスタ。


プラモ作成進捗

  • ビルトビルガー重装型 右脚完成

サッチャー回顧録―ダウニング街の日々〈上〉

サッチャー回顧録―ダウニング街の日々〈上〉

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Iron Maidens gonna get you

サッチャー Rt. Hon. Margaret Hilda Thatcher
 1925年〜。イギリスの政治家。
 オックスフォード大で化学を学んだのち、1953弁護士資格を得る。'59保守党から下院議員に初当選し、'70-'74教育相。'75ヒース*1に代わって保守党党首。'79総選挙に勝ち、イギリス初の女性首相となる。'82フォークランド紛争で強硬路線をとり、アルゼンチン軍を破った。その政治姿勢は、保守党内でも右寄りとされ、「鉄の女」の異名をとり、'90辞任するまで長く首相の座にあった。その後、バッキンガム大総長に就任。(『コンサイス外国人名事典 第3版』より引用)

 鉄の女、ミセス・サッチャーの首相一代記。上巻は首相戴冠からリビア空爆まで。弱者切捨ての独裁者からフォークランド紛争での勝利を経て、鉄の意志を貫く信念の政治家へと評価が一変する時期なので、非常に興味深く読めます。日本の政治家だと内容の9割が愚にもつかない政争の顛末と取るに足らない武勇伝の披瀝となるところが、ほぼ純粋な政策論争議事録的な内容となっているのは、西欧の政治家のレベルの高さを窺わせます。ただ、経済論に関しては正直呪文以外の何物でもなし、外交パートだけ抜き出して読むってのもいいかもしれません。まあそれでも十二分にちんぷんかんぷんですけど。著者訳者ともに分かりやすいとは無縁な文章力に思い入れが強すぎて冗長すぎる構成とで、純粋な読み物としては落第点もいいところですが、サチャリズムの後継者たる小泉元首相のファンの方なら、彼の思想のバックボーンの勉強になるんではないでしょうか。逆に言えば、労組への徹底した侮蔑と忠犬の謗りすら受けかねないほどの一貫した親米路線はその筋の方には発狂ものだと思いますので、ご自身の思想信条とご相談の上、ご一読を。

Oh well, wherever Wherever you are

 鉄の女サッチャーによって英国病を克服したイギリスのごとく、変人小泉によって失われた10年を取り戻したかに思われた日本でしたが、民主党への政権交代リーマンショック東日本大震災を引き金に日本病としか言いようのない負のスパイラルに陥ってしまった感があります。この死に至る病への特効薬となれるような鉄腕宰相は果たして現れてくれるのでしょうか。苦労させられるだけさせられといて、革命のギロチンの刃の矛先が向けられるのも我々世代なんてオチはまっぴらごめんですよ。

Iron Maiden

Iron Maiden

帰って来た今日の一行知識

サッチャー以前のイギリスの所得税最高税率は98%*2
なんという共産主義ユートピアはやはり西方浄土にあったんだ。

*1:Sir Edward Richard George Heath。イギリス第68代首相。士爵。保守党の党務に頭角を顕し、EEC加盟交渉に功あり、ヒュームの跡を襲い保守党党首に就任。その後首相戴冠後毛沢東との会談やEC加盟を実現するも、北アイルランド問題への対応の失敗や炭鉱労働者のストライキが重なり退陣。

*2:累進課税最高率83%+不労所得への最高課税15%