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ここまで来たらもう立派なオリジナルです。
自宅静養の日々もそろそろ1週間になりなんとしてます。ニートの血が騒ぎ始める前に現場復帰しないとやばそうです。
- 作者: 角間隆
- 出版社/メーカー: 新風舎
- 発売日: 2004/02/01
- メディア: 文庫
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暴虐の鎖 断つ日旗は血に燃えて
あさま山荘事件は所詮エピローグにしか過ぎなかった。血で血を洗う総括の嵐、印旛沼事件に山岳ベース事件。何故連合赤軍は14人もの生贄を必要としたのか。新左翼の敗北の理由がここに。
日本近代史上有数の凄惨なリンチ殺人事件にして、日本の左翼活動最大の恥部、連合赤軍事件の謎に迫る一冊。作者が学生運動に同情的というか、思いっきり左な方なので、論調は勿論そっちより。全学連の栄光に全共闘の光栄ある挫折、そして今なお戦い続ける日本赤軍の孤高を汚す矮小なる愚物どもの暴走。というシナリオで話が進みます。特に主人公の森・永田コンビは徹底した小人物に描かれます。大器田宮高麿の作り上げた組織をその器の小ささで食い潰した森恒夫に、才色兼備の女傑重信房子に嫉妬し続けた永田洋子。作者の、「こいつ等のせいで・・・」の歯噛みが聞こえるような怨念の籠った徹底した蔑みの視線は正直多少の同情を覚えてしまうほどです。しかし、惨劇の詳細を知ればそんな気は全く失せます。気軽にサークル気分で入った学生や、ちょっとしたアバンチュールのつもりの美女達が次々とさしたる理由も大義もなく嬲り殺されていくさまは吐き気を催さざるをえません。この史上稀に見る愚かな惨劇を森・永田の個人的資質に矮小化しようとしている作者の思惑には乗らず、左翼の危険性を風化させないためにもこの事件を語り継ごうではありませんか。
醒めよ我が同胞暁は来ぬ
あの時代の狂騒を肯定する気には全く慣れませんが、搾取と蔑視に慣れ切ってしまい奴隷のジレンマに完全に陥ってしまっている、我々を含めた最近の若者をみるに、あの時代の狂熱が眩しく感じてしまうことがあります。衣食住に困らぬ現在、暴力革命などは現実から遊離したインテリの妄想に過ぎないのは解っているはずなのですが、昨今の政権の無為無策を見るに、平成維新の気概も必要なのではと思わなくもありません。政権担当者さん日本人は笑顔と激憤の中間がない民族だということを忘れないでください。あんまり調子にのってると只の人になる前に吊られますよ。
- アーティスト: オムニバス,アンサンブル・ヴェルソー,中央合唱団,ボニージャックス,五十嵐健作,守屋博之,関鑑子,井上頼豊,堀喜美代,清水良枝,センター・オーケストラ
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2001/03/07
- メディア: CD
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