脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『マーブル・アーチの風』

http://hamusoku.com/archives/2920662.html
一つの時代の終焉。J-POPはもう古い、これからはアニソンの時代だ!


 自発性皆無の流されるがままの人生を愛する私にとって、「仰せのままに」と言えるイエスマンたることはむしろ望むところなはずなのですが、私のもう一つの性癖がそれを拒みます。いわく、「馬鹿は嫌いだ!」。ああ、聡明で寛容なるご主人様、早く私を迎えに来て!


SRWZ進捗

指さされて誇り捨てずに生きる二人、愚かなのか?

白亜紀後期にて

テクノロジー現代社会にもたらした甚大なる衝撃化性に関しては、だれもが知るところであります」byジェリー=キング博士


 旧態依然たる古生物学科にも遂に改革の波が!彼らは恐竜のままセカンドインパクトを生き残れるのか、それとも鳥類になって新たな世界に羽ばたくのか。


 ザ・コメディ。稀代の小説家コニー女史の文才を心行くまで堪能できる掌編。たったこれだけのページ数で各キャラをしっかり立てれるのは反則です。しかし、これ欠片もSF成分ねーなー。

ニュースレター

それだけじゃなく、となりの席の男がサミュエル・バトラーの『万人の道』を読んでたんだ。飛行機の中で、ジョン・グリシャムかダニエル・スティール以外の小説を読んでる人間を見たのって何年ぶりだろうな。賭けてもいいけど、なにか妙なことが起きてる」byゲアリー


 宇宙からの侵略者がデンヴァーにやってきた。その謎の寄生型宇宙人(たぶん)にナンとデアリーは打ち勝てるのか!?


 取り付いた人間を善意の塊に変える謎の寄生生物との対決もの。なのですが、寄生されることに無理にデメリットつけて、「悪意に満ちた世界を善意に塗り替えてくれるかも知れない生物とは共生すべきか駆除するべきか」ってテーマが薄れたのは残念。まあB級SFとしてはそれが正しいのかもしれませんが。

ひいらぎ飾ろう@クリスマス

クリスマスのお祝いなんだから、本来の意味とのつながりをうしなっちゃいけないと思うだけだよ(中略)人間に対する善意、親切、分かち合い、赦し、愛」byブライアン

 
 クリスマスイベントを盛り上げるのが使命のクリスマスプランナー。修羅も裸足で逃げ出す年末進行に振って湧いたロマンスの行方は?


 空気を読まずリテイク出しまくるクライアントに、明後日の方向に暴走する同僚、そして何より、選りに選ってデートは愚かメールの時間も捻出できないデスマーチにのこのこ現れたいけてる男。世界よ滅べかしと呪詛したくなるようなくそったれの修羅場の雰囲気がよく出ています。忙しいことはいいことだと心から思える社畜の皆さんには共感できるんではないでしょうか。


マーブル・アーチの風

221Bをどこへやったんです、マダム?」by長老


 不穏と絶望を孕んだ風の吹き荒ぶチューブ。それは逆転層の気紛れか、それとも避けがたい宿命の兆候か。


 哲学的なお話。小難しいのは嫌いです。

インサイダー疑惑

あんたらは、この超自然版の阿呆陀羅経を本気で信じるほど莫迦なのか?無論そうだろうな。ここはアメリカ、莫迦と阿呆の特産地だ!」by「H.L.メンケン」

 
 狂騒の20年代を駆け抜けた英雄的懐疑論者メンケンがうっかり間違って現代の3流チャネラーに降臨してしまった。自身の実在を証明すれば、自分が忌み嫌った似非科学の徒を利することになってしまう。絶望的な二律背反を彼はどう克服するのか。


 文句なしの傑作。話の構成もラストの大どんでん返しも見事ですが、何よりすばらしいのは随所に散りばめられたトリビアルな知識とメンケン語録。懐疑論者はかくあるべしの模範を示してくれる作品です。

禁断の中で見つめた絆戸惑う…

 一読の感想はラノベっぽい文章。分かるやつだけ分かればいいの開き直ったオタッキーなくすぐりとキャラを立つだけ立たせた個性的で記号的な魅力的登場人物たち。かたや日本では蔑まれ、かたやアメリカでは小説巧者と称えられる。その違いは何処にあるのでしょうか。我々は少し明治純文学に呪縛されすぎなのかもしれませんね。

divine love

divine love

帰ってきた今日の一行知識

タージマハルの完成形は白黒二対の宮殿
現存の白亜の霊廟は王妃のもので、それに加えてシャー・ジャハーン自身の黒大理石の霊廟で完成。の予定が、王の死後、即座にその計画は放棄された模様。遺言残す時はきっちりと忠実な執行者も準備しとかないといけませんね。