脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『明治・大正の宰相3〜松方正義と日清戦争の砲火』

ドラえもんの声優・門脇舞以に「お前の両親を殺す」 無職のアニヲタ逮捕:テラニュース - ライブドアブログ
 ファミリー向けに非ずんばアニメに非ず。分かってたことですが、ここまで露骨にやられるといっそ清々しい。まあ『こどものじかん』の宇佐美々役のとか『ストライクウィッチーズ』のサーニャ・V・リトヴィク役の・・・とかやられてもそれはそれで困るわけですが。


 軍都広島から王都京都を経て遂に帝都東京へ!前途を祝うかの様な荒天に迎えられて、上京を果たして早三日。職場にも新居にも大分慣れましたが、流石に京都の頃と同じペースでの更新は無謀なので、ちと早いですが、カープが勝った日に更新の原則は放棄します。週一二度ののんびり更新になるかと思いますので、今後とも変らぬご愛顧の程を。


SRW AP進捗
第27話「あなたがいて、私がいる」クリア。トップエース:ドモン=カッシュ@ゴッドガンダム

手強い敵も解けない謎も

松方正義
 天保六(1835)〜大正十三(1924)年。明治時代の政治家。松方正恭*1の四男。幼名:金次郎、通称:助左衛門。
 島津久光*2の小姓となり、その間、御側役大久保一蔵*3の指導を得る。1862久光に従い京阪の間を往来、公武合体運動・討幕運動に関係。'64禁門の変や長州攻略に参加。その後、藩軍艦掛、長崎裁判所参謀として長崎に駐在。'68大久保の推挙により日田県知事となる。'70民部大丞、'71大蔵権大丞より租税権頭、租税頭、'75大蔵省3等出仕を兼任。地租改正に従事し、大蔵大輔、'76勧業局長兼務。'77フランス万国博覧会に際して事務局副総裁兼事務官長として渡欧。この時財政に関し多くの知識を得た。'78大久保利通が暗殺されると、伊藤博文*4の下に内務大輔となり、'81明治十四年の政変後、大蔵卿となり西南戦争以来の不換紙幣の整理に着手。'82日本銀行条例、'84兌換銀行条例を制定、'85官制改革により蔵相となり、以後黒田・山県内閣の蔵相を務め、'91首相兼蔵相となる。'92民党と予算案で対立し解散、第3議会で選挙干渉上奏案にて辞職。'95第二次伊藤内閣の蔵相となり日清戦争後の経営に当たる。'96首相兼蔵相となり、'97金本位制を実施した。'98-1900第二次山県内閣の蔵相。'22公爵。その後も興津に住し、元老として政局に関与した。赤十字社長、内大臣国葬。(『コンサイス日本人名事典 改定新版』より引用)

 眠れる獅子大清帝国を下し、新生日本雄飛の時!のはずなんですが、相変らずの列強の干渉三昧と勃興期の政党の大暴れに困惑迷走を重ねる「新政府」の姿も痛々しい世紀末のお話。折角の日清戦争の大勝利も描写は淡白で、むしろ事後処理に忙殺される様子が事細かに描かれているので、読物としてのカタルシスには欠けます。頑張りすぎている政党も後藤・板垣・大隈らの元勲たちのコントロールを離れ、好き放題大暴れしているので、こちらもアナーキーな革命戦士さん以外にはちと共感しづらいかも。結局これらの苦難の両方のけつ拭き役の汚れ仕事の貧乏くじの伊藤博文の苦労に萌えるのが一番な楽しみ方かもしれません。やはり伊藤閣下は偉大だ。

すごい相手と闘いたいぜ!

 ようやく独立独歩で数多の怪物蠢く世界の大海原に恐る恐る漕ぎ出したよちよち歩きの大日本帝国。その歩みは非常に危なっかしく、目を覆いたくなるようなものではありますが、将来の大成を感じさせるものです。今の中国やインドはまさにこの時代を生きているのでしょう。富の再分配を許さじと執拗な干渉で、その輝かしい未来を汚そうとする列強。多分新興国の皆さんには我ら先進国はその様に映っているのではないでしょうか。さすれば、きっと辿るべき道も同じ。アメリカや日本もイギリスやフランスの様に一時の栄華を失い、成り上がりの後塵を拝することになるのでしょう。そこから今一度覇権を取り戻せるのか、それともかつての栄光に縋るしか術のない哀れな二等国に落ちぶれるのか。その命運は圧倒的人気で舵取りを託された小沢民主党にかかっています。さあ国民の皆さん、投票の責任をしっかり受け止めましょう。

Get over the Border!~JAM Project BEST COLLECTION VI~

Get over the Border!~JAM Project BEST COLLECTION VI~

  • アーティスト:JAM Project
  • 発売日: 2008/08/06
  • メディア: CD

帰ってきた今日の一行知識

明治時代、イギリス国王*5の日本語訳を「女皇」*6にしろと正式な抗議を受けたことがある。
気持ちは分かる。アメリカ合衆国大統領が上座を譲るローマ法王・イギリス国王・天皇を「教皇・英皇・天皇」名付けて「三皇」と改称し、ついでにG8首脳を「八武海」なんて読んでみるのはいかがでしょう。大海賊時代はすぐそこだ。

*1:薩摩藩士。父松田為雅、養父松方七右衛門。鉄砲製造を指導監督する役柄の家の三十一代当主。

*2:左大臣。公爵。父斉興、母お由羅の方。旧名:忠教。お由羅騒動に敗れ、藩主の座を逃すも、斉彬の死後、息子の忠義が藩主となったことにより、国父として藩政を壟断。倒幕運動の中心的役割を担い、新政府の大黒柱となる。廃藩置県や開化政策に頑強に抵抗するなど頑迷固陋たる守旧派の立場を貫いた。

*3:利通。第1・3・5代内務卿。従一位勲一等旭日大綬章。父利世、母(皆吉)福。薩摩藩国父島津久光の寵臣として、公武合体のちに倒幕運動に奔走。維新の三傑と呼ばれるほどの功を挙げ、明治初年の新政府を主導し、廃藩置県などの重要諸政策を成立に導くも、その急進的改革姿勢を守旧派に憎まれ紀尾井坂の変にて横死。

*4:第1・5・7・10代内閣総理大臣。公爵。父十蔵。維新の三傑亡き後の明治政界を支え、憲法制定・内閣制度樹立・政党制度確立に尽力。日清戦争前後の困難な政局を乗り切り、維新の元勲としての地位を確固たるものとするも、韓国初代統監となったのを逆恨みされ、暗殺。

*5:by the Grace of God, of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland and of Her Other Realms and Territories Queen, Head of the Commonwealth, Defender of the Faith

*6:当時はビクトリア女王