脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『蒼穹の昴』

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時々2chには世界中の叡智が結集されているのではと疑いたくなります。


スーパーロボット大戦Z』発売日*1決定。旧作と新作に偏り過ぎてて'80年代後半から'90年代の私の直撃期の作品が冷遇されているのが残念ですが、『BIG-O!』の参戦は朗報。出来れば『GUN×SWORD』と『トップをねらえ!2』も参戦して欲しかったなー。

蒼穹の昴(上)

蒼穹の昴(上)

蒼穹の昴(下)

蒼穹の昴(下)

ああ砕け散る宿命の星たちよせめて密やかにこの身を照らせよ

 「汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう」何の希望もなく糞拾いで糊口をしのぐ毎日を送る少年に告げられた謎めいた予言。それを叶えんが為に、自宮し宦官となり西太后に仕えた李春雲。日月を動かす力を持つとも称えられる進士へと状元登第を果たし、光緒帝の側近となった俊才梁文秀。かっては共に兄弟の如く育った友人二人が后党帝党に分かれ運命の火花を散らす。大清帝国末期激動の歴史ロマン今ここに開幕。


 「この物語を書くために私は小説家になった」その惹句に違わぬ力作。ピカレスク一辺倒の極道作家からの華麗な転進を果たした浅田次郎がたっぷり時間と思い入れをつぎ込んだ贅沢な作品です。良くも悪くも浅田節は健在で、主題の迷走、錯綜する視点、思い入れが募りすぎて超人化しすぎて異形の化物みたくなる登場人物たち、竜頭蛇尾な結末に、絢爛豪華で壮大な文体、とファンには辛抱堪らない構成となっています。上巻の文秀・春児の友情と訣別の立身出世譚と下巻の末期の大帝国の断末魔で繰り広げられる西太后・光緒帝親子の悲劇。一粒で二度美味しく楽しめること請け合いです。上巻だけでぶん投げられてる伏線や主題の多さはケンチャナヨ。せせこましい島国日本史では決して味わえぬ壮大な物語を堪能しましょう。きっとあなたも李鴻章のファンになるはずです。

ああいつの日か誰かがこの道を

 北京五輪を前に悪目立ちの過ぎる大支那帝国。あの国には日本人では決して真似の出来ぬスケールの雄大さがあります。4000年の歴史と12億の民の重みは伊達ではありません。巨大化しすぎた牙で自らを刺し殺し滅亡へと向かったマンモスのような狂気に満ちた機能美がそこにはあります。是非皆さんも一度手を出してみてはいかがでしょうか。一度嵌れば二度と抜け出せぬ泥濘のような魅力。多分阿片よりはいい感じにトリップできますよ。

昴-すばる-

昴-すばる-

帰ってきた今日の一行知識

清仏戦争において清が勝ったにも関わらず終戦交渉でフランスにベトナムを奪われた。
 高校世界史で習って以来の疑問、何故「仏清戦争」と呼ばれないのかようやく謎が解けました。ヨーロッパ1000年の外交技術には逆立ちしても敵う気がしません。詐欺師とは口をきかないようにしましょう。

*1:2008.9.25。延期しませんように。