脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

自民党官房長官について 暫定版

http://homepage2.nifty.com/o-tajima/jimin/habatsu.html
これであなたも政治通。


 とりあえず纏めましたが、非常に中途半端なので、後日加筆修正の可能性が非常に高いです。
 とは言え、個別具体例の研究してたら、いつまでかかるやら分からんし、官房長官の職責や歴史を纏めた本も見あたらなんだし。さあ、どうするべいか。オススメの本やら論文やらがあれば、是非紹介くださいまし。

何を分け合って何を捨てていく ここに

まずは基礎資料。注釈は例によって独断と偏見で書かれていますご注意を。

定義

官房長官
 国務大臣の一で、内閣官房の長。内閣官房の事務を統轄し、総理府所轄事項について参画・整理・監督する。 (『広辞苑』より引用)

参考:内閣法の規定
第12条 内閣に、内閣官房を置く。
2 内閣官房は、次に掲げる事務をつかさどる。
1.閣議事項の整理その他内閣の庶務
2.内閣の重要政策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務
3.閣議に係る重要事項に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務
4.行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務
5.前3号に掲げるもののほか、行政各部の施策に関するその統一保持上必要な企画及び立案並びに総合調整に関する事務
6.内閣の重要政策に関する情報の収集調査に関する事務

3 前項の外、内閣官房は、政令の定めるところにより、内閣の事務を助ける。
4 内閣官房の外、内閣に、別に法律の定めるところにより、必要な機関を置き、内閣の事務を助けしめることができる。
 
第13条 内閣官房内閣官房長官1人を置く。
2 内閣官房長官は、国務大臣をもつて充てる。
3 内閣官房長官は、内閣官房の事務を統轄し、所部の職員の服務につき、これを統督する。

自民党歴代官房長官リスト

自派閥以外からの選出は赤字

   ・
   ・
   ・  

このまま二人で凍てついた空の 彼方に行けると どうか信じていて

 以上。あとは皆さんで分析してみてください。なんてわけにもいかないので、いくつか気付いた点を蛇足な解説。

 上記のリストを見れば分かるとおり、自派閥からの選任が基本となっており、同じく政権のNO.2*38と呼ばれる幹事長が同盟関係にある他派閥から選任されているのと好対照をなしています。逆説的に言えば、自派閥外の官房長官を受け入れざるを得なかった総理は地盤が脆弱な傀儡政権*39と言えるのではないでしょうか。
 具体例を挙げれば、安倍慎太郎へのワンポイントだった宇野や、小渕急死に伴い旧竹下派の神輿に担がれた森などが、典型例でしょうか。面白いのは、中曽根-後藤田コンビで、「田中曽根内閣」とも揶揄された中曽根派の脆弱さの側面と、行政改革を断行するために側近の官房長官に有能かつ同省閥の後藤田を招聘した強権政治の側面とが混在しています。*40
 
 他に目だった傾向としては、長期政権下では、派閥の長老から次代の後継者候補への禅譲が挙げられます。

 これら二点と、総理急死時の代理は官房長官が務めるという慣例を見ても、官房長官は総理が大過なく勇退した際に政権を禅譲される次期総理候補と言えるのではないでしょうか。


 以上実もオチもないレポート終わり、まだ頑張れば膨らませれそうな雰囲気はあるので、他日のリベンジを気長にご期待ください。


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*1:吉田→鳩山→河野と身の振り方の上手い人物。田中失脚後は椎名悦三郎と共に、三木の擁立に尽力

*2:石橋湛山の側近。石橋死去後残党を糾合し石田派を立ち上げるも僅か二年で三木派に合流。

*3:第二次田中内閣大蔵大臣。佐藤五奉行が一人。父敬一(東北大学教授)。経済に非常に堪能で池田・岸・佐藤・田中と時の実力者に重用され続けた。

*4:岸の側近。福田への派閥禅譲に反発し、川島正次郎・椎名悦三郎らと川島派を結成。平将門の研究でも有名

*5:池田・佐藤内閣外相。父広(岩手県水沢町長)。田中角栄退陣後は角福戦争回避のため三木内閣を成立させ、「三木おろし」で自らの手で引導を渡した。

*6:第68・9代内閣総理大臣。父利吉(香川の中農)。環太平洋連帯構想など独自のビジョンもあったが最後まで田中の影響力を払拭出来ないまま死亡。鈍重朴訥な印象から「鈍牛」の仇名も

*7:大平・宮沢と並ぶ池田の側近。父泰蔵(立憲民政党代議士)。吹原産業事件で失脚

*8:第70代内閣総理大臣。父善五郎(岩手の網元)、母ひさ。大平急死により総理の座を手にするも結局殆ど何も出来ないまま退陣。森の先輩みたいなお人。

*9:佐藤派五奉行が一人。NHK設立に尽力。

*10:吉田の側近

*11:「最後の佐藤派」佐藤にもっとも信頼された男。「沖縄核抜き本土並み返還」の立役者。

*12:佐藤派五奉行が一人。調整役として常に裏方に徹する。金丸信が心酔した男

*13:第74代内閣総理大臣自民党第三世代いわゆるニューリーダー。橋本登美三郎に師事。ロッキード事件で失脚するも広い人脈で院政をひく。W杯日韓共催の発案者

*14:田中派の実力者。ロッキード事件連座し、一時表舞台から退くも後復活。竹下と対立し二階堂グループとして独立するも、盟友後藤田の不参加なども祟り失脚

*15:三木の側近。反田中の急先鋒

*16:福田の盟友。父二三四(熊本県会議員)、妻天光光(初の女性代議士の一人。労働者農民党を立ち上げる。園田直との略奪愛は白亜の恋として一世を風靡。夫の死後先妻の子と地盤を巡って争うも敗北)、岳父松谷正一(実業家)福田の右腕として、水俣病を公害に認定するなどの事績を残す。外様なのが祟り、譜代の安倍の台頭に伴い派内での影響力を失う。それに焦ったか後の三角大福の戦いでは大平派へと謀反。日中平和友好条約締結の際の外相などとして活躍。

*17:いわゆる「ニューリーダー」の一人。父寛(衆議院議員)、母静子(陸軍大将大島義昌の孫)、妻洋子、岳父岸信介。福田の後継者として、精力的に活動するも総理の座を目前に病死。安倍晋三の父。

*18:大平派の重鎮。大平死後は鈴木善幸を擁立。宮沢喜一との一六戦争に敗北後は、中曽根に接近。政界の長老として、中曽根内閣を支援

*19:大平の親友。影に日向に大平を支援。大平死後は鈴木・宮沢と対立し、竹下派に接近

*20:第78代内閣総理大臣。父裕(鉄道政務次官)、母こと、母の父小川平吉田中義一内閣鉄道大臣)、妻庸子、岳父伊地知純正(早稲田大学名誉教授)平成の妖怪。いわゆる「ニューリーダー」の一人として、一六戦争に勝利し、池田派を継承。卓越した政策立案能力と、外交センスで斜陽の自民党の建て直しを期待されるも、時代は彼を必要としていなかった。

*21:今こそ世界は ただ君だけ 待ち続けて - 脱積読宣言

*22:中曽根第一の側近。中曽根をかばいリクルート事件の罪を一身に背負う。

*23:第84代内閣総理大臣。父公平(光山創始者衆議院議員)、母千代(光山社役員)、妻千鶴子(エッセイスト)、岳父大野太郎(大野製材社長)「かぶあがれ〜」のおじさん。小渕優子の父。

*24:小泉内閣財務大臣。安倍派四天王が一人。「塩爺

*25:河本派において、金丸との親交を武器に重きを為す

*26:衆議院教育基本法改正特別委員会委員長。夫欽司(大平内閣運輸大臣)。初の女性官房長官

*27:河本敏夫の側近。海部擁立に反対し、最後まで河本の出馬を主張した為、海部の不況を買う。弱体かつ竹下の傀儡の海部政権に「三木魂」を注入

*28:文部科学委員会委員。父精三(内務省愛知県庶務課長)。次代のプリンスとして将来を嘱望されるも、「加藤の乱」で壮絶な自爆。元盟友の小泉にいいところを全部持っていかれる。現在は反小泉・安倍の便利なコメンテーターとして、マスコミの寵児に。彼の未来はどっちだ。

*29:衆議院議長。父一郎(河野派創始者)平成の売国奴。彼の軽率な「従軍慰安婦」への発言は今に至るまで禍根を残す。総理になれなかった唯一の自民党総裁河野太郎の父。

*30:竹下派七奉行が一人。

*31:元野中のライバル。橋本派大粛清の為のヤミ献金事件に連座するも、無罪判決。

*32:京都の妖怪。関西の同和利権拡大に尽力。京大桂キャンパス移転にも一枚噛んでいるとの噂もあり。

*33:参議院議員会長。自民参院のドン。古賀と二人で旧弊の代表。安倍は彼等の容喙を防げるか。

*34:政務調査会長。父俊思(衆議院議員)。広島の星?池田宮沢亀井等に蹂躙された市内の復興は急務。頑張ってプリーズ

*35:父赳夫(第67代内閣総理大臣)。次期自民党総裁候補筆頭?父譲りの闘争心のなさが吉と出るか凶とでるか。

*36:国会対策委員長。父吉蔵(第二次中曽根内閣運輸大臣)。

*37:第90代内閣総理大臣(予定)。父安倍晋太郎、母洋子、母の父岸信介、妻昭恵、岳父松崎昭雄(森永製菓社長)。父の無念を背に遂に総裁の座についたプリンス。宿敵福田の影響を排除し、長期政権を樹立できるか。

*38:官房長官は総理に次ぐ「政務」のNo.2。幹事長は総裁に次ぐ「党務」のNo.2。

*39:岸は石橋の急死の上自民党の慣例が定着する以前

*40:このような特殊具体例が後藤田の著書『内閣官房長官』で一番有名というのも皮肉と言うか迷惑です