脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

自民党総裁選について

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060910-00000001-maip-pol
日本は大丈夫なんでしょうか


 前々回の皇位継承ダービー予想が望外の好評を博したので、二匹目の泥鰌を狙って、9/20に行われる自民党総裁選を展望してみたいと思います。なお、特定の某候補に過剰な肩入れをしているので、気分を害しかねないので、お気をつけて読み進めてくださいまし。

何の試験の時間なんだ 何を裁く秤なんだ

安倍晋三

 内閣官房長官。元森派。父安倍晋太郎*1、母洋子、母の父岸信介*2、妻昭恵、岳父松崎昭雄*3
 大本命。単勝のオッズが1を切りそうな無茶苦茶な鉄板。小泉首相の正統なる後継を自認する保守本流の筆頭格。拉致事件での振舞で獲得した国民的人気を背景に父の無念を晴らせるか。
 
 いかにもなお坊ちゃん。日本に珍しいワンマン独裁の小泉とは打って変わった合議調整型。若年による経験不足とお上品さは否みがたく、角栄気取りで院政する気満々の森や、無駄な流血を避け勢力温存に成功した福田の傀儡にならないかが懸念される。

谷垣禎一

 財務大臣谷垣派。父専一*4

 一応対抗。リベラルな政策を押し出しており、福田の敵前逃亡により、梯子を外された進歩的文化人の方々の希望の星。

 典型的な木っ端役人。と罵ろうとしたら、この人官僚出身じゃなくて、弁護士上がりなんすね。まあ、経歴はどうあれ結論は変わりません。小さくまとまりすぎてて宰相の器に非ず。客観的にみても、「加藤の乱」に加担するなど、政治的能力には疑問符。

麻生太郎

外務大臣河野グループ。父麻生太賀吉*5、母和子、母の父吉田茂*6、妻千賀子、岳父鈴木善幸*7

 大穴。なぜ河野派にいるのか分からない右翼の御大将。大のマスコミ嫌いを公言する歯に衣着せぬ直言と特異な趣味で、大手マスコミからは大ブーイング、好事家大絶賛の変り種。

 世襲血縁選挙と陰口を叩かれる今回の総裁候補の中でもダントツの毛並みの良さ。しかし、そのふてぶてしさは日本風のお公家様というより、ヨーロッパの戦う貴族を髣髴とさせる。マンガに代表されるサブカルチャーに造詣が深いことで有名で、日本の「文化立国」には欠かせぬ人材。なので、下手な戦で失脚しないことを祈ります。安倍政権下で実績を重ね、来夏の参院選での安倍失脚後に、保守本流名跡を背負いリベラル筆頭の福田との一騎打ちが、現実的なビジョンでしょうか。

その船は舞い上がるその時を 忘れているのか

 「麻垣康三」の図式が崩れ、日本特有の雪崩現象で完全な消化試合と化した感のある今回の総裁選ですが、今後をシミュレーションするに、一抜けした福田の慧眼恐るべき、と思わされます。主義主張には決して賛成できませんが、政治家としての能力は間違いなく一流でしょう。まこと、血で血を洗うであろう次期総裁選が楽しみです。

今日の一行知識

首相経験のない自民党総裁河野洋平だけ
銀と金』での醜態が印象的ですね。しかし1990年代のトップクラスの政治家には碌なのいませんな。さすがうしなわれた10年の名は伊達じゃないっす。

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*1:「最も総理の椅子に近かった政治家」竹下の下で自民党幹事長を務め、次代のニューリーダーとして将来を嘱望されるも、首相の座を目前にして病死。彼の死は「失われた10年」を予見させるものであったと言うと買いかぶりすぎだろうか。

*2:「昭和の妖怪」第56・57代内閣総理大臣満州国の重鎮としてA級戦犯容疑者として逮捕されるも、朝鮮戦争に伴う方針転換で出獄。六十年安保時の首相として有名

*3:第5代森永製菓社長

*4:大平内閣文部大臣

*5:麻生セメント会長、九州電力会長。政界にも進出し、岳父吉田の側近として活躍。

*6:45・48−51代内閣総理大臣。よくも悪くも戦後日本の方向性を定めた人物。

*7:70代内閣総理大臣。大平急死により、総理の座が降ってきた、森みたいなラッキーな人。調整型ハト派大過も大功なく任期をおわらせる